暁 〜小説投稿サイト〜
戦姫絶唱シンフォギア〜響き交わる伴装者〜
コラボ特別編:響き翔く天の道
乙女の嫉妬と迫る魔の手
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聖遺物をその身に取り込むなんて、常識的に考えれば無謀以外の何物でもないぞ。……何がお前を突き動かしたんだ?」

天道響からそう問われ、翔は一拍置いてから答えた。

「俺は響を守る為に、この力を手に入れたんだ……」
「立花を?」
「ああ……。話せば、少しだけ長くなるけど」
「手短に頼む」
「分かってるさ。……そうだな。あれは──」

翔は、ライブ会場の惨劇から始まった自身と響の関係を語り始めた。

弱かったあの頃。後悔を胸に、人助けに邁進し続けた日々。

響との再会と赦し。そして、伴装者となり彼女を支え、その想いに気づくまでを。

聞き終えた天道響は、ただ一言呟いた。

「あの人が言っていた。『たとえ世界を敵にまわしても守るべきものがある』と……。お前にとっての立花は、そういう存在なんだな」
「ああ、そうだ。響を泣かせるやつは、俺が許さない。響には笑顔が一番なんだ……。ちゃんと謝らないと……」
「そうだな……。今、二課の方で立花の通信機のGPSを辿っている。そろそろ通信が来るだろう」

天道響が言い終わるか終わらないか、そんなタイミングで通信機が鳴る。

「はい!翔です!」
『翔くん!今送った座標に全速力で向かって!』

通信機から聞こえて来たのは、友里の声だった。
焦りの窺える声は、翔と天道響の足を突き動かした。

「まさか、響とネイティブが!?」
『ええ、その通りよ!急いで!敵は翔くんの姿に化けているわッ!』



数分前、街中の運動公園。

「なんでわたし、あんな事言っちゃったんだろ……」

響は翔に言ってしまった言葉を後悔していた。

公園の隅にあるベンチに座り、溜息を吐く。

「……こんな気持ち、初めてだ……」

これまで抱いた事の無い感情。
響は初めて、他人に嫉妬していた。

同じ顔で同じ背丈、声まで同じ。
当然だ。あれは並行世界の自分なのだから。

頭の中ではそうだと分かっていても、翔が他の女の子と近い距離で、仲良く語り合っている……。

自分が翔にとっての『一番』でいたい。
だからこそ、もしかしたらそれは思い上がりだったのかもしれない……などと思ってしまうのだ。

翔の恋人が自分である必要性があるのだろうか……?

そんな、ありもしない事を考えるだけで、胸が締め付けられるような気持ちになった。

しかし、こんな時に本部を飛び出して、心配をかけてしまっているだろう。

今頃、翔が自分の事を心配して、街中を駆け回っているかもしれない。

「……やっぱり、謝らなきゃ……だよね……」

後ろ向きな考えを振り払い、もう戻ろうかと考え立ち上がる響。

その時だった。

「響……」

名前を呼ばれて振り向くと、そこ
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