コラボ特別編:響き翔く天の道
乙女の嫉妬と迫る魔の手
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天道響についての説明を聞き終え、未来はようやく状況を呑み込んでいた。
翔が天道響と二人、仮面ライダーカブトの話題で盛り上がり、それを見た響が嫉妬してしまったのだ。
「あんな響、初めて見た……」
「小日向でも初めてなのか」
「うん。だって、今まで響が誰かに嫉妬する事なんて、なかったんだもの」
未来の言葉に納得する一同。
確かに響の性格上、他人を激しく羨む事などしないだろう。
「そういえば、あの二人が喧嘩するところって見たこと無かった気がするなぁ……」
純も、これまでの二人を振り返り、そう呟く。
これが翔と響にとって初めての喧嘩なのだろう。
「なあ、あの二人何処まで行ったと思う?」
「本部の外じゃないかな?喧嘩した相手と同じ場所にいようなんて、怒ってる時は思えないもの」
クリスからの疑問に未来は答える。
それを聞いて、純は顎に手を当てた。
「ねえ、あんまりこんな事、言いたくないんだけど……」
「どうしたジュンくん?」
「ネイティブが既に二人の姿をコピーしている可能性って、有り得るんじゃないかな……って」
純の言葉に、その場の全員が凍り付く。
最初にネイティブに接触したのは翔と響。敵の狙いがシンフォギア装者なら、二人の姿は二課の関係者を騙すのにはうってつけだ。
「すぐ司令に報告してくる!小日向、お前は……」
「皆に連絡しなきゃ!」
「僕も恭一郎達に伝えておかないと!」
「あたしはどうすりゃいい!?」
「雪音は本部の出入口へ!万が一という事もある、見張っていろ!」
即時にそれぞれの役割を決め、翼は司令室へと駆けていく。
天道響は立ち上がると、レクリエーションルームを出る。
「おいッ!何処へ行く気だ!?」
クリスに呼び止められ、天道響は振り返る。
「翔と、それからもう一人の私を探して来る」
「ならあたしも……!」
「僕達が出れば、ネイティブの擬態先を増やし混乱を招く……。そうだね?」
クリスを遮る純の言葉。クリスはその言葉にハッと目を見開いた。
「二人の喧嘩は、私が原因を作ったようなものだ。だから、私に行かせてほしい」
天道響を真っ直ぐ見つめて、純は答える。
「翔の親友として、君に任せる。僕の親友と、彼の大事な人を……頼む」
純の真っ直ぐな目に、天道響は頷いて返す。
そして、本部の出入口へと真っ直ぐに走って行くのだった。
「……何だかんだでそっくりだな。響も、天道も」
「そうだね。……クリスちゃん、僕達も」
「ああ。ここはあたし達が守るぞ!」
そう言って、二人も出入口の方へと向かう。
大切な人達が集まる、皆の居場所を守る為に。
「響ッ!響、何処だッ!」
仮設本部から少し離れたビル
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