第7章:神界大戦
第226話「怖くて、それでも」
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った。でも、今度は私達の土俵だよ」
「……まさか、地球で戦うつもりですか!?」
「私達から攻める前に、向こうから攻めてくる方が早いだろうしね。まぁ、最低条件として攻撃を通用させる手段がないといけないけど」
相手の土俵である神界よりも、自分達の土俵である地球の方が戦いやすい。
これは、見知った場所だからという理由だけじゃない。
「……“意志”を挫くかどうか。これは飽くまで目安でしかなかった。本当は、“意志”を通じて相手の“領域”を攻めるのが、神界での戦い」
「だから、あたし達の守るべき世界で戦う方が、“領域”を認識しやすい」
抽象的な言い方だが、自分達の世界という事実を裏付ける事で、“意志”を根本から強化して戦うという事だ。
地球に攻め入った時点で、そこはアリシア達にとっての“領域”。
優位性を手に入れて神界の神達を迎え撃つ算段だ。
「……机上の空論どころではありません。それは、理屈が……!」
「通ってない。うん、私達も分かってます、リニスさん。でも、神界ってそういうものだと思うんです」
「っ……そういう事ですか……」
屁理屈ですらない算段。
だけど、“そう思う”事こそが法則として成り立たせるなら、それでいい。
リニスもそれを理解して納得する。
「どの道、まずは最低条件である“格”の差を埋める方法を探さないといけないけどね。司辺りに聞いてみるつもりだよ」
「そうね。……あ、あたし達が聞いて来るわ。アリシアはフェイトを頼むわ」
「オッケー。任せといて!」
方針が決まれば、後は行動するのみ。
恐怖はまだ残っている。それでも、アリシア達は再び前を向く。
「(……私も、彼女達を見習わないといけませんね)」
リニスもまた、三人のその姿に背中を後押しされていた。
「それじゃあ、アリシアちゃん。お大事にね」
「うん。アリサとすずかもだよ」
「分かってるって」
また絶望はするだろう。
だけど、それでも立ち止まらずに、アリシア達は歩き続けるだろう。
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