第十五話 たまには食事でも楽しもう
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。そして遺伝子に問題が有るとなればその責任はブラウシュバイク、リッテンハイムの責任になる。それを突けば両家は降りる可能性は有る。しかしその時はブラウシュバイク、リッテンハイムが俺を殺そうとするかもしれない。イチかバチかの手だな、気が進まん。
他に手が無いかな? 内乱が起きない可能性は無いのだろうか? 原作ではリヒテンラーデ侯とラインハルトが手を組んだ事で貴族達が反発した。しかしこの世界ではリヒテンラーデ侯と帝国軍三長官が組む事になるだろう。反発は少ないんじゃないだろうか。それに原作ではシュターデン等の反ラインハルト派の軍人が貴族連合に加わった。だがこの世界ではそれは少ない筈だ。となれば自重する? 可能性は薄いな。例え自重しても唆す奴が居るだろう。
いや、待てよ? フェザーンはイゼルローンに続き今回のカストロプでも失敗した。となればフェザーンがフリードリヒ四世の命を狙うという事も有るんじゃないだろうか? フリードリヒ四世を暗殺し貴族達を煽り内乱を起こさせる。その時に同盟を唆しイゼルローン要塞攻略戦を行わせる……。
……まさかな、原作でのフリードリヒ四世の暗殺はフェザーンが犯人なのか? 帝国領侵攻で同盟の大敗北は見えていた。となれば次は帝国を混乱させ国力を低下させるべきと考えた? だから内乱の引き金になるフリードリヒ四世の暗殺を行った。だがラインハルトが覇権を握り帝国は再生した。確か原作では地球教がルビンスキーの動きが悪いと憤慨していた筈だ。だが悪かったのではなく想定外だったとしたら? ……可能性は有るな。
如何する? フリードリヒ四世の暗殺、可能性は有る。フェザーンはもう動いているかもしれない。となれば……、レポートなんて言ってる場合じゃないな。軍務尚書、いやリヒテンラーデ侯だ。直接会う、そこで話そう。陰謀爺にとってもフリードリヒ四世の死は痛手の筈、つまり俺と爺は利害関係が一致するわけだ。急ごう! 二十一時、未だ寝ては居ない筈だ。
帝国暦487年 12月 5日 オーディン 新無憂宮 クラウス・フォン・リヒテンラーデ
「御屋敷に連絡した所、未だこちらだと伺いましたので」
ヴァレンシュタインが護衛付きで執務室にまで押しかけて来た。明日には大騒ぎになっておろう。宮中の雀共が煩く囀るに違いない。嫌な予感がした、ヴァレンシュタインの顔には緊張が有る。血圧が……。
「急用だと聞いた。用件を申せ」
「はっ、杞憂かもしれませぬ。……陛下の御命が危のうございます」
護衛達が顔を強張らせた。私も強張っているだろう。
「……どういう事だ?」
「フェザーンが帝国の混乱を願っております」
「うむ!」
唸り声が出た。いかん、数値が二十は跳ね上がった。心臓が音を立てておる。
「内乱を引き起こそうとするか」
ヴ
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