チャンピオンとシャトレーヌ
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からない。・・・・・・それくらい威圧感があった。
【彼女の格闘術について。大昔からポケモンの格闘技を人間が真似ることによって生まれた拳法は少なくないですが、彼女の得意技は『音』です】
『爆音波』とか『虫のさざめき』みたいな音を使う技はたくさんあるけど、格闘の拳法で?
【曰く、直接の打撃ではなく発生させた衝撃で脳を揺らしたり、三半規管を狂わせるそうです。怒った酔漢が客に手を出そうとしたところを、直接触れることなく気絶させたこともあるようでして】
今度はビデオ映像を送ってくる。大男が乱暴に手足を振り回しているところに、まるでエスカレーターに乗るようにすらりと近づいて、パチン!!と顔を前で手を合わせると、大男は尻餅をついて呆然としていた。
「すごい、ポケモンの力も借りずに・・・・・・」
【シャトレーヌの中で一番警戒したいのは彼女ですね。ポケモンで彼女に勝っても、不意を突いてラディを拘束したり気絶させたりできるかもしれません】
わたしは格闘技の経験はない。彼女に近づくのはやめておこう。・・・・・・バトルが終わった後、何かしようとしてきたし。
【他の二人のことも今話しましょうか?】
「すぐ調べれるならまた後で聞く。・・・・・・キュービさんについて知りたい」
落ち着いているけどふわふわしていて、20歳くらいのお姉さんにも60歳くらいのおばあちゃんにも見えたあの人。サフィールがわたしを捕まえようとする理由であり、彼の家族。
【彼女がホウエンの管理者になったのは10年ほど前。バトルリゾートを完全に人や物が傷つかない空間として完成させ、もともとポケモンバトルを模した子供の遊びでしかなかったポケモンカードを、レンタルポケモンとして実際に戦えるようにしたのが彼女です】
「実質、今のバトルリゾートを作ったってことだよね」
【そう考えてもらって構いません。かつてのバトルリゾートはどうしてもポケモンを戦わせたい人達が集うバトルマニアのたまり場といった感じで・・・・・・ポケモンバトルが禁止された世界でポケモンを競わせるためのラストリゾート、なんて言われてましたからね】
「ラストリゾート?」
【最後の手段、という意味ですね。ともかくそんな状態だったこの場所を、本当のリゾートに変えました。他のシャトレーヌとは違いあまり人前にでませんが、ホウエンの人々にとって彼女はポケモンバトルを健全で誰でもできる遊びに変えた才女として讃えられています】
・・・・・・一度会ったキュービさんの雰囲気からはちょっと想像できないけど。でも、ここのポケモンバトルがすごく工夫されているのはわかる。
リゾート内では護神の力で人が傷つかないようにして、小さな部屋からレンタルポケモンを近くの小島で戦わせる。まるでVRゲームみたい。
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