第54話
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思惑が見え見えだねぇ…………――――――って、よく考えてみたら”蒼のジークフリード”だったクロウなら”黒の工房”の”本拠地”を知っているんじゃないかい?」
「その名前は俺にとっては黒歴史だから、呼ぶなっつーの…………――――――それはともかく、”黒の工房”の”本拠地”についてだが転位で移動していたから、正確な場所は俺でもわからねぇよ。」
レンの指摘に反論できないガイウスが複雑そうな表情をしている中、疲れた表情で溜息を吐いたアンゼリカはある事に気づいてクロウに訊ね、訊ねられたクロウはアリサ達が知りたい情報は知らない事をアリサ達に伝えた。
「…………その件についてだが、妾に一つ試そうと思っている方法がある。」
「ほ、本当ですか!?」
「だ、だけど黒の工房――――――いえ、地精の”本拠地”は…………」
「800年前に魔女の眷属(アタシ達)と袂をわかっているって話なんだから、アンタでもわからないんじゃなかったの?」
するとその時ローゼリアがある申し出をし、それを聞いたアリサ達がそれぞれ血相を変えている中マキアスは驚きの声を上げ、エマとセリーヌは戸惑いの表情でローゼリアを見つめた。
「うむ、いまだに杳として掴めぬ場所じゃ。霊視を退ける小細工でもしておるのか、あるいは別次元に隠れておるのか――――――しかし”エレボニアに存在する”ことが確かならば、一つ試せそうな手があってのう。」
「”黄昏”の影響か、今のエレボニアでは霊脈がかつてない程乱れてしまっています。その中に、異常なまでに霊力が乱れた”特異点”というべき場が幾つか発生していることが騎士団の調査で判明しました。」
「妾の霊視によれば、エレボニア各地に合計7つほどの特異点が現れておる。クロイツェン、ノルティア、ノルド。そしてサザ―ラント、ラマールじゃな――――――あと2箇所はまだ見出せておらぬが。」
「それら計7つの”特異点”全てに霊的な”楔”を打ち込んで固定できれば――――――霊脈を通じて何処かにある”空白”地点を突き止められると思うわ。」
「…………要するに超広範囲への霊的なアクティブソナーのようなものね。」
「なるほどな…………工房自体ではなく”霊視できない場所”を突き止める…………現状その方法に賭けるしかなさそうだな。」
ローゼリア、トマス、クロチルダの説明を聞いて理解したアリサとユーシスは納得した様子で呟いた。
「フフ、でもあまり期待しない方がいいわよ。あくまで可能性レベルだもの。」
「残る2箇所の位置は不明…………成功率は多分、そこまで高くないけど、ユーシスの言うようにそれに賭けるしかないね。」
「フフ、我らが手分けすれば必ずや成し遂げられるはずだ。」
「ああ…………っ!」
それぞれ希望を持っている様子のZ組の面々にクロチルダは苦笑しながら釘を刺し
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