第54話
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た。
「クスクス、その方が”戦略的な意味でメンフィル・クロスベル連合にとって有益”だからよ。」
「そ、それってどういう事なんですか…………!?」
レンの答えを聞いたエリオットが困惑した様子で訊ねたその時
「…………恐らくは”紅の騎神”の”起動者”である皇太子をアンタ達が奪還する事で、敵――――――エレボニア帝国政府の戦力を下げられるからじゃないかしら?」
「そしてあわよくばメンフィルの軍門に降っている皇女を”紅”の起動者にする為かもしれぬの。」
「そうね…………紅の騎神(テスタ=ロッサ)は他の騎神と違って、起動者の条件が”アルノール皇家の血を引いている事”だから、アルフィン皇女を紅の騎神(テスタ=ロッサ)の起動者にする事も可能でしょうね。」
「あ…………っ!」
セリーヌとローゼリア、クロチルダの推測を聞いたアリサは声を上げた。
「半分正解で半分間違いね。メンフィル・クロスベル連合にとっての敵――――――”鉄血宰相”の陣営から”紅の騎神”という戦力をオリビエお兄さん達に奪わせて戦力の低下を狙う事は正解だけど、アルフィン卿を紅の騎神(テスタ=ロッサ)の起動者にする事までは考えていないわよ。レン達メンフィルは”紅き翼”がセドリック皇太子を奪還するまでの過程として必ず見つける必要がある”セドリック皇太子の幽閉場所”の特定が目的なのよ♪」
「”皇太子殿下の幽閉場所”…………常識に考えればカレル離宮かバルヘイム宮だと思われるのですが…………」
「いえ、”星杯”での出来事を考えると恐らく皇太子殿下の幽閉場所は相当特殊な場所だと思われます。そしてその特殊な場所とは…………」
「――――――”黒の工房”の拠点の一つ、もしくは”本拠地”か。」
レンの説明を聞いたユーシスが戸惑いの表情を浮かべている中トマスとローゼリアはそれぞれ真剣な表情で推測を口にした。
「正解♪”黒の工房”の拠点――――――できれば”本拠地”を潰す事ができれば、鉄血宰相に協力している黒のアルベリヒを含めた黒の工房の勢力にとって大ダメージになるから、メンフィル・クロスベル連合にとっても都合がいいのよ♪」
「その口ぶりだとあたし達が皇太子殿下の救出の為に黒の工房の本拠地で暴れ回っている隙に、破壊工作をするつもりのようね…………」
説明を続けたレンの話を聞いてメンフィル・クロスベル連合の狙いを悟ったサラは真剣な表情で呟いた。
「そっちにとって皇太子の奪還は”学院の関係者であるオリヴァルト皇子の身内を助ける事”が”紅き翼”の役割でもあるのだから、皇太子の奪還の件に関しては特に異存はないと思うのだけど?」
「それはそうなのだが…………」
「かつてルーファス卿がアルバレア公の逮捕を私達に委ねたように、あからさまに私達を有効活用する
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