第54話
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きの人達――――――”灰獅子隊”の人達の宣戦布告に対して、勢いで反論したとはいえ、あの人達もリィンの事を形は違えど”大切な仲間”として想う気持ちは私達と同じなのですから、ひょっとしたら協力し合う事もできたんじゃないかって思って…………」
「それは…………」
「アリサさん…………」
アリサの話を聞いたガイウスとエマは辛そうな表情をし
「――――――悪いが俺はそうは思えないぜ。」
「ク、クロウ君…………?どうしてクロウ君はそう思ったの…………?」
しかしクロウは否定の答えを口にし、それを聞いたトワは不安そうな表情で訊ねた。
「連中は”軍人”で、俺達は”士官学院生”だ。ましてやZ組が結成された目的は黒獅子の学級(ヒュライン・クラッセ)とやらとは全然違う上、トールズと違って”メンフィルの軍人になることを前提の教育”を受けた連中と俺達じゃあ、思想を含めた何もかもが”違う”。――――――ギリアスの野郎に復讐する為に結成した”帝国解放戦線”のリーダーをやっていた俺も正体を偽る為にトールズの学生をやっていたからこそわかるぜ。――――――連中と俺達は相容れない関係だってな。」
「クロウ…………」
「例えで挙げるとすれば七耀教会と結社、遊撃士と猟兵といった”水と油”の関係なのでしょうね…………」
「そうだな…………ましてや軍は”上の命令が絶対”だから、”軍人”である彼らとわかり合える事は厳しいだろうな…………」
「フン、俺達の前を阻むのならば何者であろうと今まで通り協力して超えるまでだ。」
クロウの説明を聞いたエリオットは複雑そうな表情をし、複雑そうな表情で推測を口にしたトマスの推測にミュラー少佐は頷き、ユーシスは鼻を鳴らして静かな表情で答えた。
「うふふ、それじゃあそろそろ肝心のセドリック皇太子の件についての話をしましょうか♪」
するとその時レンが手を叩いてその場にいる全員を自分に注目させた。
「セドリックの…………先程もその話を聞いた時から気にはなっていたけど、もしかして宰相殿達によって虜囚の身になった上操られているセドリックの救出の件かい?」
「ええ。――――――単刀直入に言うと、”紅き翼”のこれからの方針として、セドリック皇太子の救出を最優先にするのだったら、その間だけメンフィルが”紅き翼”を支援してあげるって事よ。」
「ふええっ!?メンフィル帝国が紅き翼に支援を…………!?」
「…………何故メンフィル帝国はそこまで皇太子殿下の身を案じておられるのでしょうか?幾ら”ヴァイスラント新生軍”に対する義理を果たすにしても、メンフィル帝国がそこまでする義理はないと思われるのですが。」
オリヴァルト皇子の質問に答えたレンの答えにその場にいる全員が血相を変えている中トワは驚きの声を上げ、アルゼイド子爵は真剣な表情で訊ね
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