暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D イッセーと小猫のグルメサバイバル
第61話 小猫達の命を懸けた覚悟!激戦の終わり!
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てしまった。


 全力を出したトミーロッド、その攻撃は速さも重さも全てがケタ違いだった。成すすべもなく攻撃を受ける俺はこんな状況だというのに意識がボーッとしてしまう。


(こりゃ死ぬな……ヴァーリにも驚いたがトミーロッドは本当に強かった……どれだけ鍛えたらこんなにも強くなれるんだろうな……)


 過去に何度も感じた死の一歩手前、だが今回はよりリアルに感じ取っていた。あまりにもかけ離れた実力の差に俺は絶望よりもこんなに強い男がいたんだなと感心してしまった。


(ああ……俺は死ぬんだな……小猫ちゃんや皆と過ごした思い出が……あれ?浮かんでこないな……)


 人は死ぬ寸前に走馬灯を見ると聞いたことがあるが俺の頭には何も浮かんでこない。おかしいな、あれだけ楽しくて最高な思い出が何一つ浮かんでこないぞ?


(あれっ……トミーロッドの首に切傷がある?俺、あんな場所にナイフで攻撃したっけ?祐斗の魔剣でもなさそうだし……)


 挙句には付けた覚えがないトミーロッドの首の傷を気にしてしまう始末……死ぬ時だっていうのに何考えているんだろうな、俺は……せめて小猫ちゃんの事を考えて死にたかったよ。


(そういえばさっき蹴りを首に当てたな……でもそんなんでナイフみたいな傷を付けられるかな……?)


 足……蹴り……ナイフ……ッ!!


 俺は思うがままに足を振り上げた、すると凄まじい斬撃が放たれてトミーロッドの片腕を斬り飛ばした。


「な……」


 斬られた腕を見て戸惑うトミーロッド、俺は休む間もなく今度は足の指を前に伸ばして突きをするように攻撃する。すると奴の体に穴が開いた。


「ま、さ……か……!」
「へへっ、最後の最後に一矢報いることが出来たぜ……」


 足を使ったフォークとナイフ……『レッグフォーク』と『レッグナイフ』ってところか……俺はそう思いながらグルメショーウインドーにもたれかかった。


 もうダメだ、体が動かない……ここまでのようだな……勝つって約束したのに本当に情けない…ぜ……


「イ…ッセェ……イッセェェェェェェェェ!!」


 トミーロッドは俺にトドメを刺すべく攻撃を仕掛けてきた。だがその攻撃は俺の真下から生まれた植物の幹によって遮られてしまった。


「何が……」
「それはやり過ぎだぜ、美食會」


 俺達ではない第三者の声が聞こえた。俺は霞む目を動かして誰が来たのかを見てみるとそれはリーゼントの男性のものだった。あっ、あの男はまさか……


「再生屋……鉄平!?」


 そう、俺を助けてくれたのはあのノッキングマスターの血を引く男だった。


「ようイッセー、こうやって会うのは初めてだな」

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