第09話 高町なのは最初の挨拶 後編なの(高町なのは@6歳)
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ェイシングが敵チームの生命線と見て取った山田。すかさず両サイドバックに高い位置を取るよう指示する。
連動して、両サイドバックの空けたスペースに入るボランチ。1トップのすずかはタッチライン際までは追わず、足を止める。
そしてサイドでフリーになることに成功したボランチに対し、山田は更なる指示を飛ばす。
「神崎ィ!逆サイ!!
高町がフリーだぞォー!」
小学一年生に一発でのサイドチェンジを要求する勇者、いや、10番《司令塔》山田。それは無茶振りでは・・・・・・
「ッ!」
しかし、無声の気合と共に振り下ろされた7番《演出家》神崎の右足からは、美しいアーチを描く芸術的サイドチェンジが放たれた。
順回転がかけられたそのボールは、理想的な滞空時間とコースで右サイドに居たなのはの足元へ納まる。
―― 今日は雨上がりのピッチではないけれど、私の右足で虹を描いてみせたよ。 By. 神崎
う、む。まさしく演出家《レジスタ》・・・神崎晶子、恐るべきポテンシャルを秘めた小学一年生である。
そして、タッチライン際、センターラインを少し越えた地点にてフリーでボールを受けることに成功したなのはは、即座にドリブルを《ボールを運び》始めた。
――なのはがフリーでボールを受け、一歩、その足を踏み出した瞬間から「高町なのはの魔法」が始まった。
一瞬でトップスピードに到達したなのはに、後方から追いつくことのできる選手は誰も居なかった・・・前方で待ち構えるDF達もなのはの両足から繰り出される精妙なボールタッチと凄まじいスピードを前に簡単に抜き去られてしまう。
時間にしてわずか10秒足らず。ニアゾーン最深部まで浸透したなのはは余裕を持ってお洒落なふんわりクロスをファーの山田へ上げた。
そして、ニアへ走りこんだ1トップ(9番)に釣られたCBの死角を突くよう走りこんでいた山田が、実に簡単そうにワンタッチのヘディングゴールを決める。
一連のプレーのクオリティが総じて高いと、これほどあっけないゴールシーンが生まれることがあるのだ。
唖然としたような顔をするアリサチームの面々。それも致し方ないだろう。どれも小学生一年生がやるようなレベルのプレーではなかった。
とりわけ異常なプレーを見せたなのはさんだが、実はなのはさんにはニアゾーン奥から更にゴールラインに沿ってドリブルで仕掛け、GKまで抜いてシュートというイメージもあったり、、、一応これでもチームプレーを心がけていたのだが・・・・・・
だが、敵チームを率いるのは転んでもただでは起きない猛将であった。アリサ・バニングス。持ち前の知性と負けん気で即座に対策を指示する。
「すずか!あんたは左サイドに移りなさい!
なのはがボールを持ったらあんたが責任を持って抑
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