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Episode.「あなたの心を盗みに参ります」
本編
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た。

「警察の人もたくさんいるし、大丈夫だよ。心配しないで」
「……わかった。がんばってな」

 アオイに心配をかけるのは申し訳ないと、私はなるべく明るい声でお礼を言った。

 でも……もし、あれが本当に本物なら、『あなたの心』っていうのは、そのままの意味ではないと考えるのが妥当なんだろう。もしかしたら私自身が、怪盗キッドが狙う宝石か何かを持っているのかもしれない。
 だけど……私は高価そうなものは何一つ持っていないし、家の中でもそんなものは見たことがない。警察の人も、お母さんもお父さんも、なぜかそのことについてはなにも触れなかった。

「あ、そうだ。ツグミ」

 予告状について考えを巡らせていると、アオイは思い出したように私の名前を呼んだ。

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