第一章
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教会の狼男
桂木美里は薄茶色の髪の毛を右で分けたうえで長く伸ばしている、細めで切れ長の瞳は濡れた感じで細い眉は艶やかなカーブを描いている。顔立ちは白く頬は赤みがさしていて絶妙の艶やかさがある。スタイルは驚くまでによく胸は驚くまでに大きくしかも形がいい。ウエストは引き締まり脚も実に奇麗だ。
職業は八条銀行大阪支店の社員だ、大学を出てから就職して真面目に働いている。そして同居人もいる。
同居人の名前は三浦文彦という、大阪の大学の大学生で合コンで知り合ってから付き合いはじめて今は同棲している。
その彼にだ、美里は部屋の中で言った。
「クリスマスだけれど」
「あっ、俺が何か作ります」
文彦はすぐに答えた。
「そうします」
「作るって?」
「ですからローストチキンなりクリスマス料理を」
こう美里に言うのだった、背は一八六位で黒髪をオールバックにしている、逞しい身体つきで大学ではプロレス研究会に所属している。将来の夢はプロレスラーと言っていて趣味はトレーニングと料理だ。逞しい体格だが顔は童顔であり目はきらきらしている。性格は真面目で一途、弱きを助けというタイプだ。
「作ります」
「それはいいわ」
「いいんですか?」
「クリスマスですることは一つよ」
「といいますと」
「教会に行くことでしょ」
美里は文彦にはっきりとした声で答えた。
「そうでしょ」
「あれっ、美里さんクリスチャンですか」
「浄土真宗よ」
紛れもなく仏教だった。
「それで西宮神宮の氏子よ」
「俺天理教です」
文彦の宗教はこちらだった。
「教会といえば天理教のです」
「あの瓦の」
「はい、そちらで」
「それならなのね」
「はい、キリスト教の教会とはです」
「馴染みがないのね」
「そうです、っていうか近所に教会っていうと」
文彦は今自分達が住んでいる平野区のマンションの中から話した。
「天理教の大きな教会ですよね」
「あそこね」
「はい、あそこで」
それでというのだ。
「この辺りにキリスト教の教会ありましたっけ」
「探せばあるでしょ」
美里の返事はいい加減なものだった、仕事には真面目だが実は外出等についてはこうなのだ。尚料理を作ることは出来るが典型的な男の料理だ。家事も同じだ。文彦の料理そして家事が繊細なものであるのとは対象的だ。
「流石に」
「ですかね」
「それであればね」
「教会で、ですか」
「お祈りしましょう」
「わかりました、ただ」
文彦は美里の言葉に頷きつつさらに話した。
「美里さん毎年教会に行ってます?」
「クリスマスによね」
「はい、何か思いついた感じですが」
「そうよ、今年はふとね」
「思いつかれてですか」
「まずは教会で二人でお祈
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