第三章
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七穂は頼子と楽しく話をしていたが金吾を見ると笑顔で挨拶をしてきた。
「叔父さん、お邪魔してます」
「あれっ、もう来てるんだ」
「はい、学校が終わって」
二学期の終業式が終わってというのだ。
「もうすぐに」
「こっちに来たんだ」
「まだ二十三日ですが」
それでもというのだ。
「お邪魔しました」
「私が福岡駅に着いたら」
その時にというのだ。
「もう頼子さんが待っていてくれたんです」
「それでまずはね」
頼子は夫ににこにことして話していた、見れば息子の世話も忘れていない。この辺りはしっかりとしていた。
「頼子ちゃんにラーメンご馳走したのよ」
「ああ、博多の」
「やっぱり福岡に来たらね」
それこそというのだ。
「ラーメンでしょ」
「まあそれはね」
金吾も反対しなかった。
「僕もラーメンっていったらね」
「豚骨よね」
「他にはないよ」
到底というのだ。
「だからね」
「そうよね、お昼にね」
「ラーメンご馳走になりました」
七穂も笑顔で話した。
「物凄く美味しかったです」
「そうだよね」
金吾は福岡のニュアンスで応えた、これは頼子も同じだが七穂は少し違い佐賀のニュアンスであった。
「やっぱりラーメンはね」
「博多ですか」
「そう思うから」
「佐賀のラーメンも美味かとですが」
七穂はつい方言を出して話した。
「やっぱりです」
「ラーメンはだね」
「博多だって思いました」
「あの白い豚骨スープと細い麺がいいよね」
「本当に」
「薬味の紅生姜もね」
「よかとですね」
「それで最初はそれを食べて」
「それで次はね」
頼子も笑顔で言ってきた。
「今こうしてね」
「鶏肉尽くしなんだ」
「朝は明太子で」
またしても博多だった。
「お昼は外に出てね」
「それでなんだ」
「食べ歩きで」
それにというのだ。
「博多のクリスマスをね」
「楽しんでもらうんだ」
「夕方までそうして」
それにと言うのだった。
「夜はね」
「クリスマスだから」
「もう七面鳥買ったし」
「何時の間に」
これには金吾も驚いて言った。
「買ったんだ」
「通販でね、七穂ちゃんが来てくれるってわかった時点で」
つまり金吾が話したその時にというのだ。
「もうね」
「決めてたんだ」
「ケーキも予約してるし」
「そっちもなんだ」
「ワインもあるわよ」
「いや、ワインは」
そちらについてはだ、金吾はこう返した。
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