第二章
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「わしは絶対にそんなことせん」
「ほんまやね」
「女の子はかみさん一筋でや」
「電車で痴漢とか」
「そんなアホな趣味もないわ」
これまた言い切った。
「自分の息子を変態みたいに呼ぶな」
「同僚の若い先生をストーカーとか」
「犯罪者か、わしは」
こちらも否定した。
「何で実家に帰って来てこんなこと言われなあかんねん」
「心配になったからよ」
「心配やったら来年の阪神のことでも心配しとけ」
悠木も阪神ファンなのでこう言った。
「デイリー読みながらな」
「来年も優勝に決まってるでしょ」
「野球はどうなるかわからんから言うんや」
「心配しとるんやね」
「阪神の方がな、わしはセクハラはせんわ」
「痴漢もストーカーも」
「どれもせんわ、ほんま何ちゅうことを言うんや」
また言う悠木だった。
「たまに実家に帰ってきたっちゅうのに」
「神戸から大阪だとすぐやない」
「すぐでも言われることちゃうやろ」
セクハラだの痴漢だのという話はというのだ。
「ほんまに、わしは帰るで」
「飴舐めて帰り」
「舐めるか、出店のたこ焼き食うて帰るわ」
こう言って怒って帰った、そしてだった。
彼は実際に怒って自宅に帰った、そうして奥さんに愚痴を言った。
「わしは当分実家に帰らんで」
「そうするのね」
「当たり前や、自分の息子をセクハラとかストーカーとかな」
奥さんに怒って話した。
「そんなん言うか」
「じゃあ今度帰る時は」
「自分が子供等連れてな」
そのうえでというのだ。
「帰るんや」
「そうしろっていうのね」
「そや、わしは家で留守番してや」
そうしてというのだ。
「ゲームでもしてるわ」
「そうしてるの」
「あとビール飲むか」
「ビールってお義父さん痛風になったでしょ」
「程々や、ビールがあかんかったら焼酎飲む」
こちらの酒をというのだ。
「そうするわ」
「じゃあそちらにしてね」
酒はとだ、奥さんは夫に返した。
「読み過ぎないでね」
「わかってるわ、しかしわしがセクハラか」
「今問題になってるでしょ」
「特に学校の先生はかいな」
「生徒の女の子達にね」
「わしの職場でそんなんあるか」
悠木はここでも言い切った。
「何があってもな」
「言い切ったわね」
「当たり前や、何があってもあるか」
とにかく言い切った、そうして愚痴を続けてだった。
この日は寝た、翌朝起きると朝食を食べて身支度を整えてそのうえで出勤したがいる生徒達はというと。
男子生徒ばかりだ、悠木は彼等からの挨拶を受けるとおうと胸を張って登校した。そして職員室でもだった。
彼は実家での話をした、そして言うのだった。
「どう思う、これ」
「何ていいますか」
小柄で小さいが整
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