第百三十二話 二手に分かれその三
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「そして金山もです」
「そちらもだな」
「そして鉄鉱山も銅山も」
「塩もか」
「この浮島は。西の浮島もそうですが」
この世界のどちらの浮島もというのだ。
「海がありません」
「海がない、即ちだな」
「塩がありません」
「それだな」
「塩は鉄と同じだけ」
まさにとだ、謙二は英雄に真剣な顔で話した。
「重要です」
「人は塩がないと生きていけない」
「はい、まさに」
「身体の為にな」
「ですから塩もです」
「抑える必要があるな」
「是非共。ですから」
塩、どうしても必要なそれを手に入れる為にというのだ。
「何があっても」
「琉球はだな」
「手に入れましょう」
「忘れてはならないな」
「何があっても」
「ではな」
英雄は謙二の言葉に頷いた、そうしてそのうえで確かな顔になり話した。
「肥後を手に入れた時はな」
「琉球もですね」
「手に入れる、そしてな」
「薩摩もですね」
「そうする」
「それでは」
「だが問題は」
それはとだ、英雄はまた話した。
「やはり熊本城か」
「あの堅城ですね」
「どうするかだ、そしてな」
「その前にですね」
「肥前全土を手に入れるしな」
この国をというのだ。
「その前にやるべきことはしていこう」
「それでは」
こうした話もしてだった、次の日の朝実際にだった。
英雄は軍を二手に分け自分は筑後に向かった、その時に彼は軍勢を進める中でこんなことを言った。
「いよいよだな」
「九州攻めがでありますな」
「本格的にだ」
まさにとだ、峰夫に話した。
「はじまった」
「さて、それでは」
「筑後を攻め取るが」
まずはというのだ。
「あの国も気になるが」
「肥前でありますか」
「あの国がどうかだ」
「肥前を手に入れると」
ここでだ、香織が言ってきた。
「長崎も手に入るとよ」
「あの港もだな」
「空船が行き来する港で」
「得られる利益も大きいな」
「だからたい」
それでというのだ。
「是非にたい」
「肥前を手に入れたら」
「長崎を手に入れることを」
「目指すべきだな」
「そうたい、それからとよ」
「肥後だな」
「そうするとよ、しかし」
ここでだ、香織はまた言った。
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