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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
無印編
第3話:少年は魔法を手に入れ、少女は歌を歌い出す
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「ふざけんなッ!!?? 死んだ? 颯人が死んだだと? あいつは死んでねぇッ!? あたしの、あたしの目の前で、あいつは連れていかれたんだッ!!?」
「つ、連れていかれた? 誰に?」
ノイズに襲われた人間は例外なく炭素の塵となってしまう。現場には奏以外に生存者が居なかったので、彼女が言う颯人も彼女の両親他調査隊の者達と同様にノイズによって殺されたと考えるのが普通だった。
故に、あの場から連れ去られたものが居るなどと考えても見なかったのだ。
もしこれが奏の言う通り、あの場から連れ去られたものが居るのだとしたらそれはいろいろな意味で由々しき事態だった。
そう思った弦十郎の言葉に、奏はそれまで以上に目に憎悪の炎を宿しながら答えた。
「さぁな。仮面を被った、全身白い恰好をした奴だったよ。ただそいつは見たこともない攻撃でノイズを全部ぶっ殺した後、死に掛けてた颯人をあたしから奪い取って消えちまった」
「ちょっと待てッ!? ノイズを倒したのか!?」
奏の口から出た衝撃の言葉に、堪らず弦十郎は冷静さを欠いて聞き返した。
現時点でノイズに対抗できるのは、FG式回天特機装束──シンフォギアのみ。そして使用できる状態のシンフォギアは、全て彼ら二課が所持していた。
だというのに、奏の言葉を信じるならその人物はシンフォギアを用いるか、或いは未知の方法を用いてノイズを倒したという事になる。
シンフォギアを管理する立場にある二課の司令である、弦十郎としてはとても看過できることではなかった。
冷静さを欠いた弦十郎の様子に、奏はしてやったりと笑みを浮かべた。それを見て弦十郎はしまったと表情を強張らせた。
ノイズを倒したというその仮面の人物に、普通以上に興味を抱いたことを彼女に悟られてしまったのだ。
「そうさ。あんたらが持ってる武器以外でノイズを倒せる奴が居るんだ。あたしはそいつに直接会ったことがある。どうだ? そんなあたしを放っておけるか?」
獰猛な笑みを浮かべながら、先程よりは落ち着いた声色でそう訊ねる奏。
こう言われると弦十郎としては彼女の言葉を無碍には出来ない。
彼女の言う事が真実であれば、その人物に関する情報は何としても集めなければならないし、その人物の素性が分からない以上奏を手元から遠くに離すことは彼女の身を危険に晒すことにもなりかねなかった。
むざむざ彼女を危険に晒すくらいなら、自分達の目の届くところに置いておいた方が安全だ。
そういう事情から奏をシンフォギアの適合者たる装者にすることが決定したのだが、そこにある問題が発生した。
奏はシンフォギアを扱うには、適合係数が低すぎたのだ。
このシンフォギアは本来物理攻撃が通用しないノイズを攻撃できる唯一
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