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雲に隠れた月は朧げに聖なる光を放つ
第二話 ステータスプレート
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っててくれるか?あとで案内したいところがある」

「あっはい」

その後も団長はステータスを見ていく。そのうちに南雲の番になった。なんか微妙な顔つきをしている。すぐに団長も微妙な顔つきになった。

「ああ、その、なんだ。錬成師というのは、まぁ、言ってみれば鍛治職のことだ。鍛冶するときに便利だとか……」

歯切れ悪く南雲の天職を説明するメルド団長。それに南雲をイジメている男子が食いつく。

檜山大介が、ニヤニヤとしながら声を張り上げる。

「おいおい、南雲。もしかしてお前、非戦系か? 鍛治職でどうやって戦うんだよ? メルドさん、その錬成師って珍しいんっすか?」

「……いや、鍛治職の十人に一人は持っている。国お抱えの職人は全員持っているな」

「おいおい、南雲〜。お前、そんなんで戦えるわけ?」

ウザい。とてつもなくウザい。俺は一発でブチ切れた。

「‥‥‥‥おい檜山」

「あ、なんだ‥‥‥‥ぐっ‥‥」

威圧で黙らせる。

「テメエ‥‥‥殺すぞ」

「い、いや。別になにも」

「殺 す ぞ ?」

「スミマセンデシタ」

「そこで嘲笑っていたお前らもだ。妙なことをしたら‥‥‥殺す」

恐ろしいぐらいの剣幕で捲し立てる。

「それとな‥‥‥千秋と若芽も非戦系だからな?弱い人には大きく出て強い人には媚を売る。越後屋かってんだ。ウザったいんだよ」

俺はもう一度檜山を睨み、拓人たちの元へ戻った。その後は淡々と進み、俺たちはメルドさんに倉庫みたいな場所へ連れて行かれた。

「実はな‥‥‥番人の天職を持つ者が現れたら渡すように言われたアーティファクトがあるんだ」

なんと専用のアーティファクトがあるらしい。

「拓人‥‥‥君は指揮だな?この指揮棒を使ってくれ」

「うん、もろ指揮者だわ」

「蜂起‥‥‥君にはこのペンとノートだ。ここに書き込めば効果が発動するらしい」

「デ○ノートみたいだな」

「最後に、幸。‥‥‥君には、この装備一式だ」

「ん‥‥‥?」

俺はその装備を見たことがあった。悪の組織に連れ去られ、無理矢理肉体を改造され、人類の自由と平和を守るために戦った、哀しき戦士の姿だ。

「仮面‥‥‥ライダー?」

そう、その装備は仮面ライダーの姿をしていたのだ。完全に装着するタイプのようだが‥‥‥。

「この装備は、どうやら風を受けると起動するらしい。ベルトに装備一式が収納されるみたいだが‥‥‥試してみてくれるか?」

「はい‥‥‥」

ガチャ

ベルトが吸い付くように俺の腰回りについた。

「風、ねえ‥‥‥とりあえず『変身』できない‥‥‥は?」

ガシャン‥‥‥ガシャン‥‥‥‥ガシャン


収納された装備が
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