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雲に隠れた月は朧げに聖なる光を放つ
前章2 崩壊は肉体まで
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斉に目を逸らす。

キーーンコーーンカーーンコーーン‥‥‥

チャイムが鳴った。座っていないと授業遅刻になりかねないので、俺はサッサとと着席する。威圧も解いたので、金澤は自分の席に戻っていった‥‥‥‥。

「‥‥‥とまあ、こんなことがあったんだよ」

「相変わらずだなあ、あいつ」

「やるやん」

放課後、俺は林と蜂起に愚痴っていた。もちろん今日のことである。

「まあ、俺もよく殴られるからなあ。流石にムカつくわ」

「お前よくキレないなあ。案外我慢強いのか?」

「いや、まったく」

本当にまったく、だ。

「しかしなあ、お前最近話せてないだろ?」

「まあな‥‥‥嫌われてなきゃいいが」

「あ、それは大丈夫そうだぞ?それとなく聞いてみたら惚気られたし」

「お、おう。良かった‥‥‥あと目のハイライト消さないでくんね?恐いから」

‥‥‥俺は、なんだかんだいって学校内ではブチギレてないのだ。それは、この二人の存在のおかげかもしれない。小学校の時は、友達がいなくて孤独だった。聖がいたが、その支えも死んだことで無くなってしまった‥‥‥。

(人は案外、脆いのかもな)

俺は、そんな哲学めいたことを考えるのだった‥‥‥‥。


ビリッ

「ッ!?」

「ん?どうした緋鷹」

「突然胸なんか抑えてさ」

「ん‥‥‥ああ。なんかビリッとした痛みが来たからさ」

「ふーん。なんなんだろうな」

「最近こんな痛みばかりだな‥‥‥どことなく嫌な予感がするわ」

「まあ大丈夫でしょ。そんな簡単に人間は死なないよ」

「だよなあ‥‥‥そうだといいが」


‥‥‥これが後に、厄介なことになるなどは、知る由もなかった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「てめ、こんなことしてもグボア!?」

「あ、兄貴!?クソガキがよくmグハッ!?」

‥‥‥‥ここは、全国大会の開催地だ。俺は東日本大会で上位入賞を果たし、全国大会に出場することになったのである。開催地は結構な田舎町だ。畑がところどころ見受けられ、コンビニやスーパーも少ない。俺たち選手は、試合と直前練習以外はフリーだ。折角だから散歩しようという理由で、俺は若芽に連れ出された。
「デートだね♪」と言ってたがスルーだ。俺には彼女がいる。彼女というより、最愛の人だ。ちなみに、若芽は俺に彼女がいることを伝えてある。‥‥‥伝えてあるのにだ。デートってどういうことなんだ。複雑な気持ちながらも俺たちは散歩に出発した。そして数分後。不良に絡まれたというわけだ。まあ若芽は顔もスタイルも良いので仕方のないことだろう。俺たちはテンプレの路地裏に連れ込まれ、カツアゲと若芽を性的に襲う宣言をされ、今に至る。どうやら
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