前章2 崩壊は肉体まで
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を決めた。
「‥‥‥俺は‥‥‥‥‥俺は、千秋のことが好きだ。世界で一番、君のことが好きだ‥‥‥」
「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥うん」
「俺と、付き合ってくれるかな‥‥‥それとも、俺じゃ駄目かな‥‥」
「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」
暫し思案するように黙り込む千秋。俺は次の言葉が紡がれるのをジッと待つ。
訪れる静寂‥‥‥。
「‥‥‥‥‥‥‥‥いいよ」
言葉が、紡がれた。俺は、今聴こえた言葉を脳内で反芻する。
‥‥最高の答えな気がする。
「ほ、ホント‥‥‥‥か?」
一応のように確認を取る。返ってきた言葉は一言。
「もちろん!」
花のように、綺麗に咲く笑顔。
まるで、聖が乗り移ったのかのような、素敵な笑顔。
俺は、最愛だった人が死んでから初めて、心から安堵した笑いを見せた。
「ありがとう‥‥‥これから、よろしくお願いします」
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中学三年生
俺は中学三年生になった。千秋との仲もすこぶる順調‥‥‥ではある。あまり話せてはいないが‥‥‥。
まあそれも仕方がないことだ。クラスは別々。さらに金澤が頻繁に俺にちょっかいを出してくるようになり、さっさと別れてくれと催促してくるのだ。こうだから中々会うことができないのである。
‥‥蜂起が金澤のことを嫌いだ、と言ってたのも分かる気がしてきた。よくよく観察すれば、中々に自分勝手な人だ。最近は暴力をしてくるようになったので、いつ暴走するか分からない状態なのだが‥‥‥‥。
「あ、緋鷹‥‥‥フンッ!」
金澤が突然やってきた‥‥と思ったら蹴りを入れてきた。上段へのハイキックだ。先に言っとくが、この中学校の制服、女子はスカートだ。色々とアウトな蹴り方である。
「いきなり蹴ってくるんじゃねえよバカ」
流石に女子を思いっきり殴るのは止めときたいので、軽く受け流すに専念する。
「千秋が可哀想だよー!あんたみたいな人と付き合ってさあ!」
「知るかよ。あいつが選んだことだろ?」
「あんたが洗脳したんでしょ!そうなんでしょ!」
自分勝手な言い分に青筋がビキビキと現れる。クラスメイトは、遠目で見ている。こうなった金澤は止めるのが面倒なのがみんな知っているのだ。
「ア゛ア゛?いちいちうるせえんだよこの野郎。その口縫い合わせるぞ?」
流石に苛ついたので思いっ切り睨みつけ、声を暗く、空気を重くする。
「うっ‥‥‥でもお」
「ア゛ア゛!?」
容赦はしない。徹底的に威圧する。金澤は若干涙目だ。クラスメイトに助けを懇願しようと視線を向けるも、みんな一
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