暁 〜小説投稿サイト〜
雲に隠れた月は朧げに聖なる光を放つ
前章2 崩壊は肉体まで
[11/20]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
を決めた。

「‥‥‥俺は‥‥‥‥‥俺は、千秋のことが好きだ。世界で一番、君のことが好きだ‥‥‥」

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥うん」

「俺と、付き合ってくれるかな‥‥‥それとも、俺じゃ駄目かな‥‥」

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

暫し思案するように黙り込む千秋。俺は次の言葉が紡がれるのをジッと待つ。

訪れる静寂‥‥‥。




















「‥‥‥‥‥‥‥‥いいよ」

言葉が、紡がれた。俺は、今聴こえた言葉を脳内で反芻する。

‥‥最高の答えな気がする。

「ほ、ホント‥‥‥‥か?」

一応のように確認を取る。返ってきた言葉は一言。

「もちろん!」

花のように、綺麗に咲く笑顔。

まるで、聖が乗り移ったのかのような、素敵な笑顔。

俺は、最愛だった人が死んでから初めて、心から安堵した笑いを見せた。

「ありがとう‥‥‥これから、よろしくお願いします」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
中学三年生

俺は中学三年生になった。千秋との仲もすこぶる順調‥‥‥ではある。あまり話せてはいないが‥‥‥。

まあそれも仕方がないことだ。クラスは別々。さらに金澤が頻繁に俺にちょっかいを出してくるようになり、さっさと別れてくれと催促してくるのだ。こうだから中々会うことができないのである。
‥‥蜂起が金澤のことを嫌いだ、と言ってたのも分かる気がしてきた。よくよく観察すれば、中々に自分勝手な人だ。最近は暴力をしてくるようになったので、いつ暴走するか分からない状態なのだが‥‥‥‥。

「あ、緋鷹‥‥‥フンッ!」

金澤が突然やってきた‥‥と思ったら蹴りを入れてきた。上段へのハイキックだ。先に言っとくが、この中学校の制服、女子はスカートだ。色々とアウトな蹴り方である。

「いきなり蹴ってくるんじゃねえよバカ」

流石に女子を思いっきり殴るのは止めときたいので、軽く受け流すに専念する。

「千秋が可哀想だよー!あんたみたいな人と付き合ってさあ!」

「知るかよ。あいつが選んだことだろ?」

「あんたが洗脳したんでしょ!そうなんでしょ!」

自分勝手な言い分に青筋がビキビキと現れる。クラスメイトは、遠目で見ている。こうなった金澤は止めるのが面倒なのがみんな知っているのだ。

「ア゛ア゛?いちいちうるせえんだよこの野郎。その口縫い合わせるぞ?」

流石に苛ついたので思いっ切り睨みつけ、声を暗く、空気を重くする。

「うっ‥‥‥でもお」

「ア゛ア゛!?」

容赦はしない。徹底的に威圧する。金澤は若干涙目だ。クラスメイトに助けを懇願しようと視線を向けるも、みんな一
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ