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雲に隠れた月は朧げに聖なる光を放つ
前章 復讐鬼
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てチャンスと思ったのだろう。二人のイジメっ子が俺に襲いかかってきた。

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥え‥‥」

「死ねえ!緋鷹あ!」

「このクソ雑魚があ!」

「‥‥‥‥‥‥‥消えちまえ‥‥‥‥‥」

「何をブツブツと言っている!」

「遺言かあ?」

「‥‥‥何もかも」

一拍おく。そして‥‥‥‥呪詛の言葉を投げかける。

「何 も か も 消 え ち ま え」

イジメっ子の動きが止まる。顔面蒼白。唇は痙攣している。俺は近くにいたイジメっ子の腕を掴んだ。そしてうつ伏せにする。

「?!何をーー」

「死ね」

バギッ!!

嫌な音がする。俺は力任せにイジメっ子の腕を折ったのだ。さらにヤクザキックで仰向けにして金的を踏み潰す。

「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!」

ものすごい悲鳴を挙げる。煩いので顔面を踏みつけて黙らせる。今まで、こいつらがしてきたように。トドメに鳩尾を踵落としする。

イジメっ子は泡を噴いて気絶した。

俺は次の標的に向かう。ついさっきまでは、心が熱く燃えていたのに、今はなんだ。ドライアイスを直接押し当てられてる感覚だ。何も感じない。嬉しいとか、悲しいとか、こいつウザいとか、復讐したいとか。そういったものを何も感じないのだ。

ただ一つ。最大にして最悪の目的だけが心に残っている。

「死ね」

切に相手の「死」を願う。苦しめ、とか後悔しろなんてものはない。ただただ、「死ね」とだけ思う。

俺は上林を見る。無表情で。上林の顔色がいよいよ土気色に近くなってきた。

「くっ、殺れ!早くしろ!!」

残りは少ない。後は「死」を見るだけだ。俺は飛びかかってきた一人の相手をする。

パンチしてきた腕を掴んだ。そのままの流れで背負投。イジメっ子は投げ飛ばされ窓ガラスにぶつかる。ガラスが割れ、落ちていくイジメっ子。ここは二階だ。それに下は今の時期落ち葉がこんもりとしている。問題ない。

上林を含めて、男子のイジメっ子はあと五人ほど。女子はまだ残ってるが‥‥‥全員漏らしている。後で殺ることにした。

「死ねええええ!緋鷹あああ!」

椅子を持って飛びかかってしたイジメっ子。素手では敵わないとようやく分かったのだろうか。しかし、椅子程度ならどうってことはない。ハイキックで椅子を蹴落とす。足の甲に上手く乗っかったので特に痛みはない。

椅子を蹴落とした俺は、丸腰のイジメっ子の処刑を始める。うつ伏せにして、腕を一本ずつ外していく。腕が終わったら次は脚だ。俺は膝を脱臼させる。そして脛に椅子を落とす。声にならない悲鳴を挙げるイジメっ子。もう、やることはあと一つだ。それは‥‥‥。


拳によるラッシュだ。

バギッ!ドガッ!ボギュ
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