暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
無印編
第2話:希望との別れ、魔法との出会い
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れたベッドの上に横たわっていた。
目の前に広がるのは、明らかに岩肌むき出しの病院どころか街中とは思えない光景。
一瞬まだ皆神山の遺跡の中に居るのかと思ったが、自身が寝かされているベッドの存在がそれを否定させる。
ここは一体何処だ? いや、それよりも奏はどうなった? そんな疑問を抱きながら取り敢えず奏の姿を探そうと上体を起き上がらせた颯人は、体に走った痛みに顔を顰め再びベッドに沈んだ。
「うぐっ?!」
「目が覚めたようだな」
「────え?」
起き上がろうとしてベッドに倒れ、そう言えばノイズによって壁に叩き付けられたことを思い出した颯人。
何故ノイズに攻撃されて生きているのかと新たに疑問を抱く颯人だったが、その事を考えるよりも先に声を掛けられ颯人はそちらに注意を向けてしまう。
今の今までどうして気付かなかったのだろうか。
ベッドのすぐ隣には、白いローブの様なものを纏った琥珀色の宝石のような仮面の人物が椅子に座って彼を見つめていた。
その姿に颯人は面食らい言葉を失うが、微かに残っていた朧げな記憶の中に彼によって助けられた光景があった。つまり彼は命の恩人と言う事である。
その考えに至り、颯人は痛む体に鞭を打って体を起き上がらせると仮面の人物に頭を下げた。
「あんたが、助けてくれたんだな? ありがとう…………ところで、奏……俺と一緒に居た女の子は、どうしたんだ?」
「ここには居ない。あの遺跡に残してきた」
「は? 何で?」
奏はあの遺跡に取り残されている。その言葉に颯人は仮面の人物を睨みつけながら問い掛けた。
今、奏は家族を全て失いとても心細い思いをしている筈だ。誰かが隣で彼女を支えなければ、それこそあの葬式の日の颯人を支えてくれた奏の様に。
だが仮面の男はそれには答えず、徐に右手の中指の指輪を別のものに付け替えた。
何も答えない彼に苛立つ颯人だったが、彼が何かを口にするよりも前に仮面の男が右手を腰のバックルに翳した。
〈ヴィジョン、ナーウ〉
突如として響いた音声に颯人は驚き目を瞬かせるが、次の瞬間目の前で広がった光景に言葉を失った。
仮面の男が手を翳すと、そこに円形の鏡のようなものが姿を現し見知った人物が映し出されたのだ。
いや、見知ったというのは少し違う。見知った人物によく似た人物だ。
鏡のようなものの中では、1人の女性が手に槍のような武器を持ってノイズと戦っている。
その姿は、体にフィットする奇妙なスーツと鎧を身に纏い今よりもずっと成長した姿をしているが、奏に非常によく似ていた。いや、彼女がこのまま成長すればああなると断言できる。
「もう気付いているだろうが、これは今から三年ほど経った天羽 奏の
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