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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
無印編
第2話:希望との別れ、魔法との出会い
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げてしまった。
だが、例え炭素に分解されることはなくともノイズのパワーは14歳の少年相手には強大過ぎた。壁に叩き付けられ地面に落ちた颯人は、その口から赤黒い血の塊を吐き出した。
「がはッ?!」
「は、颯人ッ!?」
その様子に奏は血相を変え颯人を抱き上げると、それまでの様子が嘘のように必死になって彼をその場から引きずり出そうとした。
今や唯一の心の支えとなった颯人に迫った命の危機に、漸く奏の心にも火が付いたらしい。
だが今更気合が入ったところでもう遅い。颯人を引きずり出すには力も、何より時間も足りなかった。すぐにノイズが近付き、今度こそ2人にトドメを刺そうとしてくる。
今度こそ万事休すと、奏が颯人を抱きしめ目を瞑り来る痛みに恐怖した。
その時──────
〈エクスプロージョン、ナーウ〉
2人の前に金色の魔法陣が現れ、迫るノイズ達を爆発で吹き飛ばした。
「な、何が?」
〈コネクト、ナーウ〉
突然の爆発、しかも明らかにノイズが居る方向のみに威力を限定された爆発に、奏が呆然としていると背後から再び先程と同じ音声が響いた。
そこで漸く自分たちの背後に何者かがいることに気付いた奏が後ろを振り向くと、それまで誰もいなかった筈の場所に宝石の様な仮面を被り白いローブを纏ったような恰好をした人物がいた。
その人物は宙に浮いた魔法陣の中に手を突っ込むと、フルートの様な横笛と剣か槍を融合させたような武器を引っ張り出していた。
「あ、あんたは?」
奏が仮面の人物に問い掛けるが、その人物は奏を一瞥し手にした武器を一振りすると遺跡の中に未だ残っているノイズの群れに突っ込んでいった。
仮面の人物が武器を振るう度に、ノイズが次々と切り裂かれる。
剣だけではない。時にはその足で蹴り飛ばしすらしてノイズを相手取ったのだ。
本来であれば物理攻撃が通用しない筈のノイズが、物理攻撃で次々と屠られていく光景に奏は言葉を失う。
ある程度ノイズの数が減ると、その人物は攻撃を止め右手の指輪を付け替えた。そしてその右手を、腰に巻いたベルトの掌型のバックルに翳す。
〈イエス! スペシャル! アンダスタンドゥ?〉
バックルから音声が鳴り響くと、残り僅かとなったノイズは仮面の人物が翳した掌の前に展開した魔法陣から放たれる衝撃波で一掃された。ノイズも発掘調査隊も居なくなり、残されたのはノイズを一掃した仮面の人物と、颯人と奏の3人のみ。
仮面の人物を呆然と見上げる奏、その腕の中で颯人は再び咳き込み血の塊を吐き出した。赤黒いその血の色は、内臓が傷付けられている証拠だ。
「げふっ?!」
「あっ!? 颯人ッ!? 颯人しっかりしろッ!!?」
颯人の容
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