Mission
Mission1 カッサンドラ
(1) トリグラフ中央駅~特別列車スカリボルグ号
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て言ったんですよ? 怖くないんですか?」
「無駄に度胸だけはあるほうなんで」
でなければ、栄誉もエレンピオス一だが就業死亡率もエレンピオス一のクランスピア社のエージェント選抜試験など受けられない。
「じゃああなたは望んでこの死地に乗り込んだの? 自殺願望? 新手のドM?」
「どっちもないから。ただ、そこの女の子とか、駅まで案内した奴とか、この中で大変な目に遭ってるかもしれないと思うと、居ても立ってもいらんなくて。それだけだ」
すると少女は頭痛を堪えるような表情をした。
「……想定外……巻き込まれたなんてものじゃなくて、首を突っ込むタイプだなんて……とーさま、目算甘すぎ」
言い返すべきか、少女のアクションを待つべきか。ルドガーが悩んでいるとふいに列車が大きく揺れた。発車したのだ。
これでいよいよルドガーも少女も逃げられない。
「……状況失敗」
少女はあっさりショートスピアを降ろした。ルドガーが襲いかかるとは露ほども考えていない様子だ。実際襲う気もないが。
「アナタの言うとおり、ワタシはアルクノアじゃない。ちょっと腕の立つ民間人。見たとこアナタもそうみたいだから、このデッドダイヤから脱け出すまでは協力しない?」
「……分かった。よろしく頼む」
「即答? ワタシ、アナタに槍向けたのよ」
「でも殺す気はなかったし、助けられた。俺はルドガー。よろしく」
「その優しさが命取り、なんて今時いるのね……ユティです。よろしくお願いします」
ルドガーはユティと握手した。小さな手だ。だからこそ武器もショートスピアという軽量型なのだろう。
ユティはルドガーと手を外すと、ふいに首から提げたカメラを構え、ルドガーに向けてシャッターを切った。フラッシュにたたらを踏む。
「いきなり何するんだ」
「『お人好し社会人一年生が列車テロに巻き込まれた人生最悪の日』なんてどうでしょう」
「お前な……っ」
この状況で写真を平然と撮るな。そして人をイラッとさせるタイトルをつけるな。
だが、反論には至らなかった。通路に再びアルクノア兵。ユティがショートスピアを構える。
「これ使って!」
座席に隠れていた少女が投げてよこしたのは、双剣。受け取ったそれはしっくりと手に吸いついた。練習用に使っていた模造刀でさえ、これほどなじむまい。
アルクノア兵がマシンガンを連射する。ルドガーもユティも避ける。
ルドガーはアルクノア兵に肉薄し、懐に入ってマシンガンを叩き落とした。それでも体術で挑んでくるアルクノア兵を、天井から狙う者がいる。
蹴る音がして、降ってきたユティがショートスピアをアルクノア兵の肩に突き刺した。落下の勢いも借りた一突きは、兵士の腹部まで沈んでいた。
とん。ユティが着
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