第六章
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「そうなっているな」
「はい、そうですよね」
「あんなもの何だ、俺は誰だ」
「浅墓の大貝勝一さんです」
「そうだ、東大法学部を出たな」
自分でこうも言うのだった。
「浅墓新聞政治部のエースだ」
「そうですよね」
「その俺がネットの雑魚共に幾ら叩かれてもな」
「平気ですか」
「マスコミ様が庶民に負けるか」
「庶民を操るのがマスコミですね」
「思いのままにな、それでだ」
大貝は笑いながらさらに話した。
「俺に一つ策がある」
「先輩の秘策ですか」
「俺のな、これだけ言えばわかるな」
「はい、じゃあ俺も協力していいですか」
「お前もあれだからな」
「これのことで」
右手の小指を立ててだ、菅沼は大貝に笑って話した。
「今お話した通りに」
「そうだよな、しかしな」
「蘇¥俺もですね」
「大学からの荒廃だ、だからな」
それでというのだ。
「ここはな」
「是非ですね」
「俺に任せろ、お前も一緒にやってな」
そしてというのだ。
「一気にだよ」
「この状況をですね」
「ひっくり返すからな、本当に俺達はな」
「マスコミ様ですね」
「マスコミ様に勝てる奴なんてな」
それこそというのだ。
「誰も勝てないんだよ」
「俺達こそが第一の権力で」
「与党だろうが官僚だろうが大企業の経営者だろうがな」
それこそというのだ。
「勝てる筈がないからな」
「その力を使って」
「今の状況も軽くな」
「ひっくり返すんですね」
「これまでもそうだっただろ」
大貝は彼が愚弄する『庶民』が絶対に飲めない様な一口でもとんでもない値段のスコッチをぐびぐびと飲みつつ話した。この金も会社の経費で自分の金ではない。
「浅墓はピンチになるとな」
「問題を起こしましたね」
「教科書も靖国参拝もだったろ」
「慰安婦も」
「全部何でもないことでもな」
「あえて煽ってですね」
「大きくしたりな」
その様にしてというのだ。
「でっちあげてな」
「騒いで、でしたね」
「それを扱ってな」
「与党だの日本だのを攻撃して」
「やってきただろ」
「はい、ずっと」
「あれは南京かだったな、まああれもな」
その南京もとだ、大貝は下卑た笑みで語った。
「俺がやったんだったな」
「でしたね、先輩が」
「他のこともな」
「教科書も靖国も」
「慰安婦は植邨がやったがな」
「そうでしたね」
「まあ今回もな」
余裕の顔で飲みつつ言っていくのだった。
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