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吸血鬼の真祖と魔王候補の転生者
第3話 遭遇と怒りと首チョンパと
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毛頭ないけれど。

「な、なんでもする!だから・・・」

「私、約束は守る性質なの。だから約束通り、苦しみからは『助けて』あげる・・・もう用済みだしね。さよなら」

「まっ・・・」

ザシュッ・・・ゴロン

寝転んだ下衆の首を斬る。

転がった首の表情は恐怖に彩られていた。

それでも私の心には波風1つ立たない。

正直取るに足らない存在に、いちいち心動かされたりはしない。

それを確認できただけでも有益かしら。

・・・・・・本格的に魔王かしらね。

埒もない事を考えながら、正宗の血を払い、短刀に戻して鞘に納める。

くるりと振り返り、少女を見つめる。

正直、今までの事は前座になりもしない。

彼女とのこれからの会話に比べたら、斬り殺した3人の存在なんて私にとっては路傍の石以下だと思う。

だからこそ頭を切り替えて望まなければならない。

彼女を1人にはしたくないから。

それがたとえ私の勝手だとしても、押しつけだとしても。傲慢だとしても。

これから彼女が歩む長き道。

1人では歩ませたくない、悲しませたくない。

否、それは私も一緒か。

ここでもし一緒に居る事を断られたら、600年ほど私も1人ぼっちか。

むむむ・・・ますます失敗できなくなった。

さて、まずは何から話そうか。

そう考えながら、ゆっくりと彼女に向かって歩き出した。

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