第3話 遭遇と怒りと首チョンパと
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、とでも述べればいい。
しかし結果は沈黙。
なぜなら下衆の根拠は、吸血鬼の真祖としての覚醒による強大な魔力の流れを感知したから・・・などというのはどうだろうか。
突然の質問に、反射的に『魔法世界』の秘匿を行ってしまったのではないか。
少なくとも、この下衆から何かしら知り得ることができそうだ。
そんなことを瞬間的に考えていると・・・
「根拠ならある!」
別の下衆が突然叫び出した。
「領主様の城に多くの死体があった!こいつだけ生き残ってたんだ!こいつはお嬢様の姿を似せた化け・・・」
ザシュッ!
その先を下衆が話す事は無かった。
特に考えて動いた訳ではない。
ただこれ以上彼女を苦しめたくなかっただけ。
むしろ遅すぎたと後悔するくらいだ。
下衆がわめきだした次の瞬間には、下半身に気を流し張り巡らせる。
同時に足の裏と地面の間で気を爆発させて、一気に接近。
『高速移動術・瞬動』
10mほどの距離を一瞬で肉薄。
同時に右手で左腰から抜いた短刀に魔力を流し、日本刀・正宗に変形。
すれ違いざまにその首を切り落とし、彼女と下衆共の間に立つ。
ドサッ!
ようやく頭が落ち、続いて体が崩れる。
目の前の少女は、目を大きく見開き驚愕している。
いくら吸血鬼の真祖といえども、なり立てのこの子にしてみたら、突然目の前に現れたようなものだ。
それとも、あっさり殺したことに恐怖されているかな?
そんなことを考えつつ、安心させるように、優しく微笑みかける。
より大きな驚愕、そして反射的に疑いの視線。
悲しいが、仕方ないことだとそのまま体を反転、下衆共の方を向く。
「「「うわぁぁぁぁぁっぁああああああ!」」」「「「ば、ばけものだーーーーーーー!」」」
少女に向けた、微笑みとは真逆の怒りの視線を向けると、6人が逃げ去る。
残りは3人。うち2人の農民は、手に持っていたすきや鍬を振り上げようとする。
「遅い!」
再び瞬動を使い、2人の首を飛ばす。
斬り殺しながら、入念に自分の心を探る。
あの神様特製の部屋での訓練が効いたのか、躊躇も後悔も感じていない。
そこには、満足しつつ、最後の下衆と対峙しようと視線を向ける。すると聞こえてきたのは・・・
「『プラクテ・ビギ・ナル!氷の精霊3柱、集い来りて敵を射て!魔法の射手・連弾・氷の3矢!』」
やはり魔法使いだったようね。
それにしても
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