第二章
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「そのうえでな」
「機械を使ってですね」
「やっていくぞ、全員がレッドやブルーになってな」
まさに特撮の様に色を決めてというのだ。
「やっていくぞ、いいな」
「わかりました」
今度は逞しいはっきりとした顔立ちの男が言ってきた、小久保俊次という。今のメンバーで一番働きがいいと言われている。
「そうさせてもらいます」
「それぞれのチームを色で分けてな」
山川はさらに言った。
「メンバーは一号二号でいくな」
「そこは昭和ですね」
きりっとした顔立ちの若い男が言ってきた、城島弘平という名前で頭脳派として知られている。
「バイクに乗る方ですね」
「そうだな、けれどな」
「その呼び名で、ですね」
「やっていくぞ、ビルを解体するがな」
「ビルは敵ですね」
「そう思ってな、全員で力を合わせてだ」
解体用の機械を使ってというのだ。
「そのうえでな」
「解体作業、いえ戦いですね」
スマートな引き締まり方をしたバランスのいい顔立ちの青年だ、井口仗助といい素早い動きで知られている。
「それに勝ちますね」
「そうしていくぞ、いいな」
「わかりました」
「こうした言い方も特撮風にするからな」
「俺達は完全に特撮ヒーローになるんですね」
「ビルは悪い怪人、それも巨大化したやつかな」
それか、とだ。山川も乗ってきてさらに言った。
「怪獣だ」
「ああ、円何とかさんですね」
「そっちの世界ですね」
「そうした相手とですね」
「人間がチームを組んで戦う感じでいくんですね」
「実際に人間が怪獣に勝った話だってあるんだ」
こうした話は実際にあった、むしろあまりにも有名な光の巨人のシリーズも最初の作品は人間が怪獣に向かうものだった。光の巨人が登場するのは後の話だ。
「それならな」
「人間が怪獣を倒してもいいですね」
「それで巨大化した怪人にも」
「そうしていいですね」
「俺達も」
「そうだろ、人間が巨大な怪人や怪獣に勝つんだ」
そうなるからだというのだ。
「いいな、思いきり戦っていくぞ」
「了解です」
「チームを組んで戦いましょう」
「そして勝ちましょう」
「巨大な敵に」
スタッフあらためメンバー達も強い声で応えた、そうしてだった。
彼等は山川を司令としてそのうえでビルの解体という戦いに一丸となって向かった、するとチームワークも仕事の的確さもスピードもだった。
全てよかった、それで山川は一日終わったところでメンバー達に話した。
「今日は随分調子がよかったな」
「そうですよね」
「本当にそうですよね」
「これまでの仕事に比べて」
「随分調子がいいです」
「いい感じで仕事が出来てるな」
仕事の後のミーティングでこう話した。
「本当に」
「活気がこれまで以上に出
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