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第四章
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「刃傷沙汰になったり中の権力闘争とかがね」
「殺し合いになっていたんですね」
「それで芹沢鴨さんや伊東甲子太郎さんも殺されてるし」
「どっちも闇討ちですよね」
「そうした切った張ったで」
 それでというのだ。
「案外ね」
「殺伐としていたんですね」
「武士道とか幕府への忠義はあっても」
 それでもというのだ。
「本当にね」
「ヤクザ映画みたいにですね」
「切った張っただったのよ、ちなみにフランス革命はもっと酷いから」
「ベルサイユの薔薇は」
「宝塚も何かとあるかも知れないけれど」
 真理子はベルサイユの薔薇が宝塚の人気演目であることからこうした話もした、宝塚出身の女優が多いことはとりあえず置いておいて。
「あっちもね」
「酷くて、ですか」
「ベルサイユの薔薇はいい時で終わったわね」
「オスカルさんが死んで終わりでしたね」
「あそこで終わってよかったのよ」
 バスチーユの襲撃で、というのだ。
「ジャコバン派が出たりしてね」
「ギロチンとかですか」
「騙し騙され粛清の連続で」
「何か全然奇麗じゃないですね」
「革命はそんなものよ」
 真理子は今度は達観した声で述べた。
「正直新選組はまだましよ」
「ヤクザ映画みたいでもですね」
「フランス革命はヤクザ映画でも」
 それこそというのだ。
「物凄い展開だから」
「仁義なき革命だったんですね」
「そうよ、それでグループ内もよ」
「仁義なきですか」
「そりゃ新選組よりましだけれど」
 フランス革命は論外として、というのだ。
「女の子同士でも色々あるでしょ」
「ドロドロしたのありますね」
 実際にとだ、由紀も答えた。
「表面は笑顔でも陰口がとか」
「そうでしょ、だからね」
「そこは注意してですか」
「やっていってね。若し変な娘がいたら近寄らないで」
 真理子は由紀に目を光らせて述べた。
「そして何かある前にね」
「マネージャーさんにですか」
「言ってね、うちの社長さんに言うから」 
 事務所の、というのだ。
「そうするから」
「だからですね」
「何ともするからね」
 グループの中でおかしな者がいて何かされそうになってもというのだ。
「わかってると思うけれどうちの社長さん八条家の人でね」
「芸能関係だけでなくですね」
「何しろ世界的な企業グループの経営家だから」
 だからだというのだ。
「芸能界だけじゃなくて」
「あらゆる世界に顔が利くんですね」
「いざとなれば八条家の総帥さんが動いてくれるから」
 その彼がというのだ。
「だからね」
「それで、ですね」
「安心してね、ただ由紀ちゃんからはね」
「絶対にですね」
「変なことしないでね、由紀ちゃんはそんな娘じゃないけれど」
 由紀の心根がよくて人
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