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雲は遠くて
154章 フランシスコ教皇の核廃絶のメッセージ
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愛や人工中絶を認めない立場を維持してきた教会。

しかし、教皇は、個別のこれまでの問題について、

教会のこれまでの姿勢をも、変える改革を、次々と打ち出している。

教皇は、同性愛や人工中絶など、そうした人たちを、

排除するのではなく、

困っている人がいれば、手を差し伸べるべきだという方針を打ち出した。



「協会が扉を閉ざしてしまったら、その使命を果たせません。

懸け橋になるのではなく、障害になってしまうでしょう。」



 教皇は、そんなスピーチをしている。



 一定の条件のもとでは、認めていた死刑についても、

教会の教えそのものを改めてた。どんな条件でも一切認めず、

全世界で廃止されるように取り組むとした。



 これまで禁じてきた、既婚男性の司祭も、  

一部の地域では認めるのではないかと言われている。



 40年以上も、バチカンを取材してきたジャーナリストのマルオ・ポリティさんは、

カトリック教会を現代の価値観に順応させたと指摘する。



「これらは、すべて新しい。これまでになかった改革です。

教皇は、これまで、カトリック教会にあった、性にいての、

こだわりを取り除きました。避妊薬や離婚、結婚せずに同棲する若者たち、

こんな問題に対する説教は無くなりました。

非常に重要な変化です」と語る、マルオ・ポリティさん。



 次々と打ち出す大きな改革に、教会内では、反対勢力の反発も根強いと指摘する一方、

それでも、教皇は改革を進めていくだろうと、マルオ・ポリティさんは言う。



☆参考文献☆



1.『座右のニーチェ』 (斎藤孝・著) 光文社新書

2.NHK 『これでわかった!世界のいま』 (2019年11月24日放送)



≪つづく≫ --- 154章 おわり ---


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