暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第7章:神界大戦
第225話「もう一度会いたい」
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して私の所に?正直、今更何かの役に立てるとは思えないのだけど……」

「……単刀直入に言います」

 深呼吸し、一泊置いてから、緋雪は忍の目を見据えて発言する。

「……夜の一族として供給している血。私にも分けてくれませんか?」

「ッ……!」

 その言葉に、忍の表情が僅かに強張る。
 別に緋雪が知っているのは何もおかしくない。とっくに知っている事だからだ。
 だが、今までそういった事を気にせずに接してきていた。
 その上で突然こんな提案をされれば、困惑するのは当然だ。

「……なんの目的で?」

「このままではいけないからです。私は、まだ全ての力を開放していない。……いえ、“志導緋雪”としての力は開放していても、根幹にある力はまだ残ってます。……その力を開放するために、血が必要なのです」

 忍の目が鋭くなる。
 夜の一族として、どうするべきか見極めているのだ。

「……そういえば、緋雪ちゃんは吸血鬼に近い体質だったわね。……そう、なるほどね。だから“血”なのね」

「そういうことです。例え、制御しきれないとしても、リスクの方が大きいとしても、私はこのままではいけない。だから……だから、お願いします……!」

「………」

 頼み込む緋雪に、忍はしばし無言で考え込む。

「……緋雪ちゃん」

 少しして、忍は口を開く。
 見極めるように、見定めるように緋雪を見据えながら。

「貴女の覚悟、それとなぜ私達の所に来たのかも理解できたわ。……けど、いいのかしら?聞いた話では、その力は……」

「わかってます。……その結果が、人間をやめる事になるかもしれないのも、理解しています。……でも、その力を使ってでも、私はもう一度、お兄ちゃんに会いたい」

 もう、緋雪の中で結論は決まっていた。
 その答えを曲げる事は決してなく、故に忍も観念したように溜息を吐く。

「……わかったわ、緋雪ちゃん。それほどの覚悟を見て、断るなんてできないわよ」

「……ありがとうございます」

「礼は後。優輝君と再会してからよ」

 忍は緋雪の頼みを聞き入れ、血を用意する事を了承した。

「ただ、あまり量は用意できないわよ?私達夜の一族は確かに血を備蓄してるけど……今は大門の後処理の最中。怪我人も多くいるのだから、私の家からも輸血パックとして病院等に提供しているのだから」

「あ……そうですか……」

「……これは、アースラの方でも頼んだ方がよさそうね」

「ですね……」

 要は血さえ手に入ればいい。
 日本だと、大門の件で怪我人が多数発生しているため、輸血用の血に余裕がなくなっているが、海外や地球以外の次元世界なら、当てはある。

「再三言うけど、気を付けなさい。貴
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