暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第7章:神界大戦
第225話「もう一度会いたい」
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 寂しく、電気の付いていない廊下が緋雪達を出迎えた。

「………」

 何も喋らないまま、緋雪はリビングへと向かう。
 電気が付けられ、そのままソファに座り込んだ。

「……静か、だね……」

 外は大門の後処理や、管理局の存在によって静かとは言えない程度には騒々しい。
 だが、家の中はまるで隔絶されたかのように静かだった。

「……お兄ちゃん、お母さん、お父さん……」

 椿と葵はいる。
 だが、改めて優輝達がいないと実感させられて、緋雪の胸に悲しみがこみ上げる。

「……ぁ……」

 ふと、壁際の棚の上に立てかけてある写真が目に入る。

「………」

 写真の数は全部で四つ。
 幼い頃、優輝が小学校に入学した際の、家族四人で撮った物。
 両親が行方不明になった後の、緋雪の入学記念に優輝と二人だけで撮った物。
 椿と葵が家族になり、その記念に四人で撮った物。
 緋雪が死に、両親が戻って来た後の、優輝の中学入学の際に五人で撮った物。
 どれもが、大切な思い出を表した写真だ。

「……小さい頃しか、家族が揃った事、ないんだね……」

 優輝が小学校に入学した際の写真以外、家族が揃っている写真がなかった。
 優輝と緋雪の二人だけの写真に至っては、少し無理して笑顔を作っている。
 いつも誰かが欠けている。そんな写真の数々に、緋雪の胸が締め付けられる。

「皆で笑顔で写真を撮る事は……もう、ないんだね……」

 涙が零れる。言いようのない寂しさが緋雪を苛む。
 両親と大切な兄を、緋雪は目の前で続けて喪った。
 その事実が、緋雪にとってどうしようもなく辛かった。

「緋雪……」

「雪ちゃん……」

 それを、椿と葵は見ている事しか出来ない。

「(また、喪った。大切な人を)」

「(あたし達は、また無力だった)」

 椿と葵も、緋雪とはまた違った辛さを味わっていた。
 とこよを喪った時と同じように、また喪ったのだと。
 しかも、今度は自分達の目の前で、だ。

「っ……ぅ、ぅ……!」

「なん、で。あたし達は……!」

「今度こそ……今度こそって思っていたのに……!」

 三人の嗚咽が、リビングに響く。
 敗北して、大切な人を再び喪い、三人の心は限界だった。
 アースラにいた時は耐えていても、家に戻り、改めて現実を直視した事で、もう耐える事な出来るはずがなかった。

「……“可能性”を、託す……」

 絶望の最中、緋雪は思い返すように椿から伝えられた言葉を呟く。

「私達が、倒す……」

 最後に託された。
 その事実が、緋雪の心に浸透する。

「……そんなの、出来っこないよ……」

 一度敗北した経験は、“勝
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