快刀乱麻を断つ
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必ず君をシャトレーヌを出し抜いて捕まえてみせる。わたしが答える前に、そう力強い声が部屋に響く。
それと同時に『対戦を終了します』というアナウンス。
サフィールは、軽い気持ちでわたしを捕まえようとしてるんじゃない。シャトレーヌが捕まえられないような怪盗を自分で捕まえたいんだ・・・・・・と思う。
(絶対、シャトレーヌに捕まらずに盗みださないとね)
草原の島を映し出していたディスプレイが消え、暗闇に戻る。・・・・・・映像が綺麗なのとバトルに集中してたから忘れそうだったけど、ここは小さな部屋の中。
緊張の糸が切れたわたしは、大きく息をついて後ろを振り返った。
「勝ったよレイ。見張りありがとう」
■■☆■■
■☆☆☆■
☆・☆・☆
☆☆☆☆☆☆☆
■■☆■■
■■☆■■
まるでクリスマスツリーみたいに、☆の模様が赤と青にピカピカ光る。初めての表情だけど、言いたいことはよくわかる。お祝いしてくれてるんだ。ちょっとまぶしいけど・・・・・・それくらいレイも、勝ったのを嬉しいと思ってくれてる。
わたしはピカピカ光る石のような肌をゆっくり撫でて、その気持ちに応えた。触られた部分のレイの目が、くすぐったそうに閉じたりして、自分も撫でてと言いたげに他の体(ツンデツンデはたくさんの同じ生き物が集まって一つのポケモンとして扱われてる)がよってきてクリスマスツリーは崩れる。それが微笑ましくて、つい笑ってしまった。
【その様子だと、無事勝利を収めたみたいですね】
「うん、ちょっと追い詰められたけどなんとかね・・・・・・ってスズ」
突然スマホから聞こえるスズの声に反応してレイがボールに戻る。
【バトルが始まる前に調べきるつもりでしたが、思ったより時間がかかりましてね】
「・・・・・・スズが?」
スズの立場はアローラのポケモンバトルの全権を握る管理者で、他の地方の管理者ともコンタクトが取れる。それはつまりポケモンに関することならほとんどすべての情報を集められるということで。トレーナー一人の素性を調べるなんて簡単のはず。
【彼に気をつけろ、と言ったのはスズですし、狙われる当事者なので伝える義務があると思いますから隠しはしませんが・・・・・・彼について話す上で、一つ約束して欲しいことがあります】
基本ふざけ通しのスズがまるでバトルのアナウンスのような機械的な声で言う。
「・・・・・・話されたことをサフィールに直接言わない、とか?」
わたしも他人にあまり触れられたくない過去がある。情報としてスズに聞いたからと言って、本人にそのことを話すような真似はしないつもりだ。
そこはむしろ、あなたの判断でご自由に。そう流してスズは言った。
【──サフィール・キュービック。彼が何
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