第21話 商店街の喫茶店が、こんなに修羅場なわけがない
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が……!
「騒ぐな! おとなしく金を出せっ!」
「客も店員も手を挙げろ! じゃなきゃ血を見るぜ!」
「逆らったら、こうなっちまうかもなぁ!?」
俺が音がした方を振り返る前に、二、三人の男達の怒声が店内まで響いてきた。ゆっくり振り向くと、そこには覆面をした数人の男。
うち一人は――ピストルを持ってる!? 客が悲鳴を上げる中、一人の男が手にしていたソレが火を吹き、周囲を脅迫した。
しかも、店員の一人がレジの傍に飾られていた水槽に頭をねじ込まれ、半殺しにされてる! みせしめってヤツか……!?
――よーするに、強盗!? おいおいマジかよ……!
しかも銃器まで持ってやがる! 客は威嚇されて声が出なくなっちまったし、店員も文字通りお手上げみたいだ。
矢村も、いきなり店に入って来た強盗に怯えきった様子だし……辛うじて、救芽井だけが平静を保ってる感じだ。
俺は最近が最近だから、多少は落ち着いていられるが……しかし、マズいなこりゃあ。
救芽井が「救済の先駆者」に着鎧すれば、あんな連中ちょちょいのちょいかも知れないけど……こんな人前で着鎧なんかしようもんなら、彼女が二度と商店街を歩けなくなる!
昨日、あんなに楽しそうに歩き回ってたってのに! 今さっきだって……!
かといって、警察なんて呼べる状況じゃないし……!
「おほっ? かわいー娘いるじゃん。金とセットでお持ち帰りしよーぜ」
――って、こっちくんなー! なんか救芽井と矢村に目ェ付けて来やがった!
当の本人は怯えてたり悔しげに口を結んでたりだし……ああもう! どうすりゃいいんだ!?
いい考えが浮かぶ暇もなく、ピストルを持っていた男が俺達のテーブルまでやって来た……!
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