第百三十一話 追撃戦その二
[8]前話 [2]次話
「そうしてだ」
「敵軍を徹底的に叩いて」
「後の戦につなげる」
「わかったとよ、ならうち等も」
「その采配を執り切り込むこともな」
「するたいな」
「俺もそうする」
こう言って英雄は自身の神器も抜いた、そうしてだった。
撤退をはじめた敵軍に全力で追撃戦をはじめた、それはかなり激しいもので敵はマキビシ等も撒いていたが。
英雄はそのマキビシを見て兵達に告げた。
「足元には気をつけろ」
「?マキビシ」
「マキビシがありますね」
「それが」
「踏むと厄介だ」
足を怪我する、それで追撃が鈍るというのだ。
「だからだ」
「それには気をつけて」
「そうしてですか」
「敵を追え、やはりな」
英雄はこうも言った。
「こうしたものは置いていったか」
「敵も馬鹿ではないっちゃな」
留美もそのマキビシを見つつ英雄に話した。
「例え退くにしても」
「敵、俺達への邪魔はだな」
「出来る限りっちゃ」
「してだな」
「そうしてっちゃ」
そのうえでというのだ。
「逃げるっちゃ」
「そういうことだな」
「マキビシはこうした時にこそ」
「効果があるな」
「モンゴル帝国も使っていたっちゃ」
撤退の時にあえてそれを撒いて追って来る敵を傷付けるか気付いてもそれが足止めになるからである。
「そして忍者も」
「使うな」
「まさにこうした時こそっちゃ」
「マキビシを撒くな」
「そしてっちゃ」
留美はさらに話した。
「このマキビシをどうするか」
「他には地雷もあるな」
埋めてはいない、そこまでの暇は敵にもなかった様だ。
だがしかと置かれている、それも時が来れば爆発するものだった。
それでだ、英雄は言った。
「こうしたものはやはりな」
「排除するしかないっちゃ」
「そうだ、だが」
「それでもっちゃな」
「こうした者は退く道にしか置けない」
「退きながら置くっちゃからな」
「だからだ」
それ故にというのだ。
「それなら足の速い軍勢に先回りさせてだ」
「攻めさせるっちゃな」
「騎馬隊なり空船なり浮遊の術で空を飛べる奴を向かわせる」
その様にしてというのだ。
「そうしてだ」
「敵を追撃してっちゃな」
「打撃を与える、俺達はあえてだ」
「マキビシや地雷を除去していくっちゃな」
「どちらにしても放置は出来ない」
そうしたものはというのだ。
「戦の後で民が踏んだり爆発に巻き込まれる」
「そうなるっちゃな」
「だからだ」
ここはというのだ。
「あえてだ」
「除去していくっちゃな」
「そうしていく、だが」
「除去する兵と」
「追う兵は別にしてだ」
分けてというのだ。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ