T La bambina da I'ARIA…
第005弾 凪優とキンジとアリア@Night
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「・・・・ていうかな、『ドレイ』ってなんなんだよ。どういう意味だ」
「強襲科であたしのPTに入りなさい。そこで一緒に武偵活動するの」
「・・・要は『パートナーになれ』ってこと?・・・・なら、私は別に構わないけど」
「ホント?引き受けてくれるの?」
「ええ。嘘はつかない。別に強襲科で他のPTに加入する予定はないし」
「ありがと。・・・・・で、キンジの方はどうなの?」
「何言ってんだ。強襲科がイヤで、武偵高で一番マトモな探偵科に転科したんだぞ。
それにこの学校からも、一般の高校に転校しようと思ってる。武偵自体、辞めるつもりなんだよ。それを、よりによってあんなトチ狂った所に戻るなんて―《《ムリだ》》」
忘れているのか、キンジよ。私も(情報科と兼科の)強襲科所属なんだけど?
まぁ、『トチ狂った所』に関しては全否定できないけど。
「あたしにはキライな言葉が3つあるわ」
「聞けよ人の話を」
「『ムリ』『疲れた』『面倒くさい』。この3つは、人間の持つ可能性を自ら押し留める良くない言葉。あたしの前では二度と言わないこと。いいわね?」
そう言ってアリアは87個目のももまんをはむっと食べて、指についた餡を舐め取った。
しかし、アリアの食べっぷりは見事だ。
こうも美味しく食べてもらえると作り手の冥利尽きるって物だ。
「キンジのポジションは―そうね、あたしと一緒にフロントがいいわ」
「私は・・・・?」
「凪優は・・・臨機応変にかしらね。だって未知数すぎるもの」
「そう・・・・。」
「よくない。そもそもなんで俺なんだ」
フロント・・・フロントマンとは武偵がPTを組む際における前衛のことで、負傷率が断トツに高い危険なポジションである。
「太陽は何故昇る?月は何故輝く?」
また、いきなり話が飛躍してるな・・・・。
「キンジは質問ばっかりの子供みたい。仮にも武偵なら、自分で情報を集めて推理しなさいよね」
子供みたいななりのアリアだけには言われたくないな。
「〈うん。まったくもって同感〉」
「あら、もう大丈夫なの?」
「〈大方回復してるから無問題〉」
「ネタ古・・・・」
「〈わかってるっての。言うなし〉」
どうやら、アリアの会話手法に気づいたキンジは対話手法を変えた。
「会話のキャッチボールが成り立たないのでこちらも要求を単刀直入に突きつける」的な感じで。それ故かキンジの話す態度も少し横柄になっていた。
「とにかく帰ってくれ。俺は1人で居たいんだ。帰れよ」
・・・・私はどうしろと?私も出て行けと?
「〈今の場合は凪優は対象外だし気にしなくてもいいでしょ〉」
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