第52話
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界の剣技なのですか?」
「ああ。――――――”飛燕剣”。”飛燕剣”は異世界の東方の剣技だそうなのだが、使い手は様々な理由により非常に少なく、”伝説にして最強の剣技”とも呼ばれている事があるとの事だ。」
「で、”伝説にして最強の剣技”………」
ラウラの質問に答えたオリヴァルト皇子の話を聞いたマキアスは信じられない表情をし
「…………それと”飛燕剣”の特徴は”高速剣”であることなのだが…………高速で剣技を放つ代償なのか振るう技が凄まじければ凄まじい程、身体に大きな負担がかかるらしくてな。――――――少なくても”人”の身で振るう事ができるのはせいぜいが”奥伝”クラスの剣技までで、それ以上――――――”皆伝”クラスの剣技になるとあの”火焔魔人”のような”人の身を超えた存在”でなければ振るう事ができないそうだ。」
「ひ、”人の身を超えた存在でなければ振るう事ができない剣技”って…………!」
「そんなまさに言葉通り”化物”――――――いえ、”超越者”クラスとも知り合った事があるアンタの人脈は一体どうなっているのよ。」
「セ、セリーヌ。」
ミュラー少佐の補足説明にエリオットは信じられない表情をし、呆れた表情で呟いたセリーヌの言葉にエマは冷や汗をかいた。
「ミュラー少佐、”飛燕剣”の特徴は”高速剣”と言ったが具体的に言えばどういうものなのだ?」
「そうですね…………何度か話に出た事がある自分やオリビエが”影の国”で出会った人物――――――セリカ殿の飛燕剣の”皆伝”クラスの剣技の一つで、一振りで32の斬撃を放つ剣技がありますし、”戦場”全体に斬撃を叩き込む剣技もありましたね。」
「な――――――」
「一振りで32の斬撃を放ったり、”戦場”全体に斬撃を叩き込む剣技なんて、一体どういう凄まじい剣技なんだ…………?」
「そのような化物じみた技、恐らくあのリアンヌでもできんぞ…………」
アルゼイド子爵の質問に答えたミュラー少佐の答えを聞いたアリサ達がそれぞれ驚いている中ラウラは絶句し、ガイウスは呆けた表情で呟き、ローゼリアは表情を引き攣らせ
「アハハ〜…………実はその槍の聖女――――――いえ、”鋼の聖女”がクロスベルの異変が起こる少し前にクロスベルで暗躍していた際に偶然今の話にあった”嵐の剣神”と出会って、戦いに発展したそうなんですが…………”神速”を含めた”鉄機隊”全員は”嵐の剣神”の一振りによって無力化され、”鋼の聖女”も一軍も退かざるをえないはずだったその絶技を易々と防がれた上”嵐の剣神”の絶技によって一瞬で無力化されたとの事です。…………それと今の話から嵐の剣神は人外じみた凄腕の剣士と思われがちですが、短い期間ではありますが彼と行動を共にしたワジの報告によりますとまさにその異名通り”嵐”に関係する気象――――――空より無数の雷を呼び寄せたり
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