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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第50話
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どうか”自分達の為の最適な判断”をしてくれ。宰相殿を重用した結果エレボニアをこのような状況に陥らせ、挙句の果てには自らの手で国民達に甚大な被害を与えた無能で愚かな私達アルノール皇家に義理立てて、レグラムの民達を苦しめる必要はないよ。」
「オリビエ…………」
レンの反論に対して指摘できないトワが複雑そうな表情で答えを濁している中、静かな表情でアルゼイド子爵に意見をしたオリヴァルト皇子をミュラー少佐は複雑そうな表情で見守っていた。

「…………殿下の寛大なお心遣いには感謝します。――――――ですがこのような状況だからこそ、皇家への忠誠を尽くすのが我らアルゼイド家の為すべき事。」
「へえ?この状況になってもなお、”光の剣匠”さんは信じているのかしら?――――――オリヴァルト皇子や”有角の若獅子”達が今回の戦争の状況を変えて、その結果レグラムはエレボニア帝国領であり続けられることに。」
アルゼイド子爵の答えを聞いたレンは興味ありげな表情でアルゼイド子爵に訊ね
「無論。…………ですがレン皇女殿下が仰ったように、既に調略されたクロイツェン州の貴族達のように領民達の為に判断するのが領主の務め。彼らの判断もまた、領民達の事を考えた上での判断なのですから、彼らの判断についても否定はしません。よって、殿下達には大変申し訳ございませんが、レグラム復興の為に一時的に殿下達と共に活動する事から外れる事をお許しいただきたい。」
「子爵閣下…………わかった、この場での話し合いが終わったらカレイジャスで貴方をレグラムまで送るように手配しておくよ。」
「寛大なお心遣い、感謝致します。復興の状況が落ち着けば必ずや合流しますので、どうかその時までお待ちください。」
「父上!それならば父上の代わりに父上の娘である私がレグラムに戻った方が、殿下や皆の為になりますから私が父上の代わりにレグラムに戻ります!」
アルゼイド子爵がオリヴァルト皇子の許可を得てレグラムに戻る事を知ったラウラは自分が代わりにレグラムに戻る事を申し出たが
「ラウラ。其方には成すべきがある。――――――”友”達と殿下を支え、混迷に満ちたこのエレボニアに”新たなる風”を吹かせる事を。」
「父上…………」
アルゼイド子爵の指摘を受けて呆けた表情を浮かべた。そしてアルゼイド子爵は自身の得物である”宝剣ガランシャール”を鞘ごと手に持って、ラウラの前に出し
「――――――我が”意志”は其方達と合流するその時までこの剣と共に其方に預ける。それまではこの剣と共に殿下や皆を私の代わりに支えてくれ。」
「父上…………――――――わかりました。未熟者の身ではありますが、父上が合流できるその時までこの宝剣に込められた父上の”意志”と共に殿下達を支えさせて頂きます…………!」
アルゼイド子爵が自分に”宝剣ガランシャール”
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