第50話
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「勿論♪”焦土作戦”を行った帝国政府に対して更なる反感や怒りを抱いた貴族連合に協力していた貴族達は当然として、内戦では中立を保っていた貴族達も”極一部”を除いてメンフィル帝国に恭順する事に応じたわ。で、レンは”極一部”である”唯一まだ恭順をするかどうかを示していないクロイツェン州の貴族”に聞きに来たのよ―――――メンフィルに恭順するかどうかを。」
レンの答えを聞いて状況を察して信じられない表情をしたエリオットの疑問に答えたレンは不敵な笑みを浮かべてアルゼイド子爵とラウラに視線を向け
「”唯一まだ恭順をするかどうかを示していないクロイツェン州の貴族”という事は…………」
「レグラムの領主である”アルゼイド子爵家”か…………」
「だからレン皇女殿下は先程子爵閣下のことをわざわざ”レグラム領主アルゼイド子爵家”と言い直したんだろうね…………」
「父上…………」
「……………………レン皇女殿下は”焦土作戦”を受けたレグラムへの支援を条件に、”アルゼイド子爵家”がメンフィル帝国に恭順しろと仰りたいのでしょうか?」
レンに続くようにトマスとガイウス、アンゼリカは複雑そうな表情でアルゼイド子爵とラウラに視線を向け、判断を委ねるかのように辛そうな表情をしたラウラに視線を向けられたアルゼイド子爵は重々しい口調で呟いてレンに確認した。
「うふふ、説明の手間が省けて助かるわ♪強制徴収された男達の返還は当然として、今回の戦争が終わるまで食料に水、医薬品、テントと毛布、火種と薪は”エレボニアの為に結成したヴァイスラント新生軍”と同盟を組んでいる事による”義理”を果たす為に”アルゼイド子爵家”の判断に関係なく支援してあげるけど、それ以上の支援――――――例えば町の復興の為の兵の派遣や資材の提供、軍医の派遣まではしてあげないけどね♪だって、”メンフィル帝国領になる事を受け入れていない人達の為にメンフィル帝国がそこまでしてあげる義理はないもの♪”」
「……………っ…………!」
「ラウラさん…………」
「ハッ、大方調略したクロイツェン州の領地持ちの貴族達もその条件もあったから、メンフィルに寝返ったのが見え見えだろ。やり方がギリアスの野郎並みの汚さだな。」
レンの説明を聞いて辛そうな表情で唇を噛み締めて身体を震わせているラウラの様子をエマが心配そうな表情で見守っている中クロウは鼻を鳴らしてレンを睨み
「失礼ね〜。むしろ、レン達メンフィルは優しいくらいよ?普通に考えたら、食料等の支援も含めて戦争相手の国民達の為にそこまで施してあげる”義理”はないもの。それに調略された貴族達も、領民達の今後の生活を考えた上での”領主としてのベストな判断”をしただけじゃない♪」
「それは…………」
「……………………子爵閣下、リベールでアリシア女王陛下達にも伝えたように、君達も
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