暁 〜小説投稿サイト〜
戦闘携帯のラストリゾート
ポケモンカードGX
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ます』
 
 9,8,7・・・・・・ カウントダウンが始まり、相手のトロピウスがハッサムを睨む。ハッサムはそれをボクサーのような身をかがめた姿勢で受け止めた。やる気十分だ。

「ハッサム、聞こえる?」

 わたしが声をかけると、トロピウスから目線をそらさずにちらりと後ろを向いて背の羽を広げた。・・・・・・大丈夫みたい。
 草・飛行のトロピウスと虫・鋼のハッサムの相性は互角。サフィールがどこまで読んだのかわからないけれど、いきなりバシャーモが出てきてすごく不利になるなんてことはなくて助かった。後は残りポケモンの読みと、バトルの内容次第。

 カウントダウンが進む。3,2,1・・・・・・

「ハッサム、『高速移動』!」
「『エアスラッシュ』!」

 トロピウスの大きな葉っぱが竜の翼のように唸りをあげて、大きな風を巻き起こす。それをハッサムは背中の小さな羽を激しく動かし、一気に後ろに下がってかわした。

「 ハッサム、『バトンタッチ』!」

 わたしは手元にあるモンスターボールをタッチする。普段とボールの扱いも違うから少し違和感はあったけど、問題なくハッサムの姿が消え草原には少し不似合いな電子のポケモン、ポリゴンZが現れた。

「『バトンタッチ』で交代したポケモンはその能力の変化を受け継ぐ! この効果でポリゴンZの素早さは二倍になる!」
「『エアスラッシュ』!」

 風の刃がボリゴンZを切り裂き、赤と青の体からバグのような黒いモヤが漏れる。・・・・・・でもこれは計算通り。

「一気に決める! 『冷凍ビーム』!」

 わたしの手持ちポケモンの中で一番の特殊攻撃力から放つ弱点をつく一撃。速度の上がったそれは防ぐ猶予を与えずトロピウスの葉っぱを凍り付かせていく。
 だけど──全身を封じる前にトロピウスが首の房についた果実を食べる。

「氷タイプの攻撃を半減させるヤチェの実・・・・・・」
「よし、『羽休め』」

 葉っぱの翼を使えなくなったトロピウスがドシンと地面を響かせて着地し、体力を回復させる。
 さらに、食べたはずの首の房にもう一つの果実が復活している。
 これは羽休めじゃなくて特性『収穫』の効果だろう。草タイプのポケモンなら珍しくはない。

「だけど、耐えて回復するだけじゃ状況は変わらない! 『冷凍ビーム』!」

 もう一発、ポリゴンZが氷の光線を放つ。今度こそ胴体まで凍り付いていくけど・・・・・・凍りながら前進してきてる!?

「危ない、いったん距離を取って!」
「『ドラゴンハンマー』!」

 まだ自由になっているトロピウスの長い首がまるでアローラナッシーのしなる巨体のように振り回され、ポリゴンZを打ち抜いた。元から怪しい動きをするその体が、ぐわんぐわんと揺れる。

(ヤ
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