もう一つの二つ名
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回廊結晶の渦を通って来た先は、牢獄入り口だ。腹の痛みを堪え、立ち上がり直にポーションを使って回復する。
「痛ッー……やっぱ、助けるんじゃなかったぜ」
「てめー……殺す殺す殺す!!」
後ろを振り返ると狂っている男、クラディールがいた。
「お前、連れて行かれなかったのか……」
「ウルセーんだよ!!餓鬼がァ!!」
そう言って両手剣を振り回して攻撃しようとする。しかし、その攻撃は大振りのため余裕を持って避けれる。
「お前さ、ここが圏内ってわかってんだろ?そんな攻撃当てたって意味ないこと分かるじゃん」
そう言ってもクラディールは両手剣を振り回し続ける。
「いい加減ウザイって」
背中の両手剣を抜剣すると同時にクラディールの両手剣を弾き飛ばす。そして逆手持ちにすると、開いた腹に横一線に斬り飛ばす。
「……絶対にお前だけは……俺が殺しに行ってやる……」
クラディールはそう言って気絶した。
「気絶する前に行ったことが実行できれば考えてやるよ……さてと、牢獄にぶち込むか」
そしてクラディールを引きずり、軍のメンバーに引き渡した。牢獄の中に入るのを確認して、帰ろうとすると意外な奴から声をかけられる。
「よう。まだ死んでなかったんだな、血塗れた弾丸(ブラッディー・バレッド)」
そう呼ばれて足を止めた。この呼び方は、俺が知る限りあいつらしか知らない。
「お前も元気そうじゃねえか。下のほうの掃除を忘れてないか?ジョニー?」
そう返してから振り向き、牢の中にいる殺人者ギルド、ラフィンコフィンのジョニーブラックに言う。
「はぁー?ウルセーんだよ。ああー、こんなトコに入ってなけりゃお前を殺しにいけるのによ」
「おい、ジョニー、ウルセー」
奥のほうでエストックでソードスキルを懸命に連発するザザの姿が見えた。
「ザザ、あいつが来てるぜ。血塗れた弾丸(ブラッディー・バレット)がよう」
ジョニーブラックがそう言うと、ザザはソードスキルを使うのをやめ、柵に手を掛けて話しかけてくる。
「何を、しに来た?俺らを、笑いに来たのか?それとも、俺らに、殺されたくて、来たのか?」
シュウシュウと息を吐きながら聞いてきたので、俺は来た経路を短く話す。
「ちげえよ。俺が来たのは、お前らのギルドの新規メンバーを捕まえてから、ぶち込んできただけだ。お前等みてえにな」
「調子乗ってんじゃねえぞ、脳筋野郎!!テメーなんかな、俺の毒付きナイフで簡単に殺せるんだからな!!」
そう言って牢の中からナイフを投げてくる。しかし、ナイフは牢の柵の間をすり抜けず、障壁のようなものの阻まれて下に落ちる。
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