第五十五話 おぢばのバレンタインその二十三
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「いいところよね」
「はい、流石に古いですが」
「それでもですね」
「そうよね。三年間色々あったわ」
今思うと実にでした。
「何かとね。ただね」
「ただ?」
「ただっていいますと」
「一年生の時は右も左もわからないで」
本当に何もわかっていませんでした。
「長池先輩にいつも助けてもらって」
「今天理大学の方におられる」
「あの人ですよね」
「そう、あの人よ」
その通りとです、私も答えました。
「あの人に本当に助けてもらって」
「一年生の間は何とかやっていけた」
「そうですよね、先輩は」
「二年生の時は部活で忙しくて」
今思うとそうでした。
「三年の時はね」
「阿波野君ですね」
一年の娘が笑って言ってきました。
「毎日みたいにお会いして」
「一学期の最初からね」
本当にその頃からのことでした、今思うとこの一年間何かと阿波野君と会ってお話してばかりでした。
「今日もだったし」
「それで卒業してからも」
「いや、それはないとね」
流石にです。
「思うわよ」
「けれど大教会一緒で」
一年の娘は私にさらに言ってきました。
「先輩詰所に入られるんですよね」
「そこから通わせてもらうつもりなの」
大学にです、ひのきしんをさせてもらいながらそうして大学生活を送る予定です、多分夏休みも冬休みも詰所にいると思います。
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