第2章(原作2巻) 堕ちし刃(デュエル・バウト)
第20弾 現れし妖刀(カミング・ザ・クラウ・ソラス)
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た。
そしてそのまま、俺は通信科棟へと一直線に向かう。
目指すのは勿論、昨日と同じ3階の部屋。
到着すると同時に、俺は勢い良く扉を開けた。
「あ、来た来た」
其処には、通信機器の前に座る由宇がいた。
「どんな状況だ?」
「白雪の方から」
えーっと、と言って由宇は報告を始めた。
「彼女は、遠山キンジにメールを残してから消えたらしいよ」
「……つまり、連れ去りじゃなくて、自ら赴かせたってことか」
「そうなるね」
「由宇、通信機貸してくれ」
「了解」
俺は由宇に場所を代わってもらうと、周波数を合わせて指定されたチャンネルを開く。
「あー、あー、聞こえるか?」
『聞こえてるわよ』
通信機から聞こえてきた声は???アリアの声だった。
「状況把握終了」
『報告を頼むわ』
「白雪だが、恐らく『魔剣』に脅されたかなんかで自ら赴いてったな。恐らくアイツが直接連れ去った線はないと思っていい」
『了解。他には?』
「敵は多分だが……海上から来たと推測。現場とか周囲の状況とか確認してないからなんともいえないけど」
『それなら、レキ辺りが何かを見つけてくれるはずだわ」
俺はアリアの言葉に少し納得しながら、話を続けた。
「で、多分キンジの奴だが、今必死になって白雪のこと探してるはずだと思うから……レキのやつもアイツに手がかりを教えるはず」
『その理由は?』
そんなこと言うまでもないだろ。
「お前が、そういう風に仕向けたから……だろ?」
『良く分かったわね。そうよ。あたしが、『魔剣』を誘き寄せるために、護衛をキンジ1人に任せたの』
「じゃあ、お前はキンジの事つけてけ」
『あんたは?』
「行きたいところだが……生憎こっちもケースD7が入っててね」
『もう一つの件ね』
「御名答。援護に行けるようになったら行く」
『わかったわ。あんたも気をつけて』
「ありがとさん」
そう言って、通信を終える。
「どう?」
由宇が尋ねてきた。
「白雪の方はなんとかなるだろうが……凛音の方が……」
俺は携帯を開きながらそうぼやいていると……未読のメールを見つけた。
不審に思いながらそのメールを開くと、差出人は凛音だった。
「……アイツもかよ」
俺はそう呟くと、携帯をしまった。
「由宇、周波数405の回線で、集合通達をしておいてくれ」
「分かった。シュウヤは?」
「俺は、あいつの居場所を突き止める」
「気をつけてね。あ、集合地点はどうするの?」
「装備科棟前って伝えてくれ」
「了解」
由宇の返事を聞いた俺は、そのまま通信科棟を飛び出すのであった???
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