第2章(原作2巻) 堕ちし刃(デュエル・バウト)
第20弾 現れし妖刀(カミング・ザ・クラウ・ソラス)
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には繋がらないと思う」
そう言われたが、見た感じ中々お目にかからないような資料まで集めてあった。
「……昨日無理強いして頼んだのに、よくこんなに集められたな」
「私の情報網を舐めないでよ」
「いや、半分ぐらいハッキングしただろ」
由宇はギクッ、という音が聞こえてきそうな表情をした。
「あまりやりすぎるなよ」
由宇は、情報収集能力が飛び抜けて高い。
何故かといえば、彼女は一種のハッカーだからである。
多分今回の資料なんかも、国家のメインコンピュータあたりに忍び込んで引っ張り出してきたんだろうな……。
「足がつかないようにしてるから」
とは言うけどね……。1回それで、痛い目にあったでしょうが……。
「……まあ、頼んだ俺がとやかく言う権利もないしな」
俺はそう呟くと、PCの画面を凝視した。
「どう?」
「……なんとなく手口みたいなのはわかったが……『妖刀』の特徴とかは全くと言っていいほどわからないな」
俺はPC画面から視線を由宇へと移しながら言った。
「まあ、そうだよね」
「だが、凄く参考になる情報だ。ありがとな」
「どういたしまして」
「後さ、印刷してもらってもいい?」
確か隣が印刷室になってたよな。
「いいよ」
そう言って由宇は、隣の部屋へと入っていった。
俺はそんな由宇の後ろ姿を見て、1年の時のことを思い出していた。
……なんか、あの時と変わらないな。
俺はボヤきつつ、腕時計に目を落とした。
時計は間も無く5時を示そうとしていた。
もうこんな時間か。明日はアドシアード本番だし早く帰って準備せねば。
そう思っていると???
「終わったよー」
書類を手にした由宇が戻ってきた。
「ありがとさん」
書類を受け取った俺は、素早く通学用カバンにしまった。
「じゃあ、俺は明日に備えての準備があるんで」
「うん。明日、頑張ってね」
「ああ」
そう言って俺は、通信科棟を後にし、第3男子寮にある自室へと戻った。
自室に戻ると、凛音と歳那がいた。
「あ、お帰り」
「おかえりなさい」
「はいはいただいま」
俺は足早に自室に滑り込むと、荷物の中から先ほどもらった資料を取り出した。
……さて、読み解いていきますかね。敵の手口とやらを。
俺はそのまま集中することにより、サイレントアンサーになる。
そして、資料にじっくりと目を通していった。
それにより、妖刀が現れる前触れなどを予測していく。
しかし、それはあまりにも無謀に等しかった。
この情報量だけで、無数の策を組む事は今の俺でもできない。
もっと言えば、特定の予兆
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