第2章(原作2巻) 堕ちし刃(デュエル・バウト)
第18弾 新たなるスタート(ネクストステージ) その名は『晞(ホープフル)』
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断ち切るかのように、凛音があはははと笑い始めた。
「???可笑しい。なんかぎこちない」
それにつられて、俺とマキも同じように笑い始めた。
「そうかもな、実際に慣れてないしな、こういうのは」
「そうだね。慣れないことはしないに限るのかもね」
そう言ってお互いに笑っていた。
5分ほどしてようやく落ち着いた。ふぅ、笑い疲れた……。
「そういえば凛音、歳那はどうした? 今日は姿を見てないが」
まだ若干ツボにハマってるらしい凛音に尋ねた。
そんなにハマったんですかね?
「あー、えっとね、歳那は今実家に帰ってるの」
「実家? なんでまた」
「親に呼ばれたんだって」
「マジか……」
「なんで?」
マキが首を傾げた。
「歳那がいるんだったら、一緒に護衛頼もうかなと思ったんだけどね……」
「アドシアードまでには帰ってくるって言ってたけど」
「アドシアード……。そっか、もうすぐか」
この前、アリアがチアの格好をしていたのを思い出しながら言った。
アドシアードとは、武偵の武偵による武偵のための競技大会のことである。
種目は射撃だの徒手格闘だのと、完全に武偵向けのものしかないと言った感じである。
これだけであれば、俺は懸念したりはしない。
だが、アドシアード期間中は一般人も武偵高に入ることができる。
これにより期間中に襲撃される可能性が高まると言うことと、『妖刀』を見つけに出しにくくなると言うデメリットが発生する。
「何かあるの」
マキが不安そうに尋ねてきた。
「俺の予想だが、アドシアード期間中に『妖刀』は現れるはず」
「その理由は?」
「強いて言うなら、アドシアード期間中なら一般人も入れるから、怪しまれることがないって言う理由からかな」
凛音の質問にそう答えた。
「まあ、飽く迄も予想の域を脱していないけどな」
と、補足を加えて。
「そっか。でも、それよりも前から警戒しておかないとだよね?」
「もちろん。で、どうやって護衛しようかなぁと思ってたんだよ」
「いっそ凛音にシュウ君の部屋に来てもらうとか?」
「うーん、それもありかな……」
……ん、ちょっと待てよ?
「マキ、今なんて言った?」
「シュウ君の部屋で一緒に過ごせば良いんじゃないのかな?」
はぁ……冗談だろ?
「あのー、マキさん?」
「どうしたの?」
「男子寮に女子がいるのはかなりイレギュラーなんですけど……」
「この前私たち泊まったけど?」
そ、そう来たか……。
「泊まるのと生活するのは別物だろ?」
俺は必死になって説得しようとした。
「でも、アリアはキンジ君の部屋に住んでるって話だよ?
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