暁 〜小説投稿サイト〜
緋弾のアリア 〜Side Shuya〜
第2章(原作2巻) 堕ちし刃(デュエル・バウト)
第18弾 新たなるスタート(ネクストステージ) その名は『晞(ホープフル)』
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こないんだよね。

「冷やかしなら帰ってくれ。忙しいんだ」
「違えよ。今日はお礼を言いに来たんだ」
「礼?」
「そ。俺のハヤブサ回収したり、現場の後始末とかお前の指揮でやってくれたんだろ?」
「ああ……そのことか。それなら別に礼を言われるほどのことじゃないな」
「もう素直じゃないな。本当は嬉しいくせに」

 俺がそういうと、周一は睨んできた。

「悪かった、冗談だから。とりあえずそういうことだ」
「……あっそう。で、お前のことだし……どうせここで今日は授業受けるんだろ?」
「察しがいいね。そういうわけですのでよろしく」

 そう言った直後、校内放送が入った。

『あー、2年樋熊ー。至急ー、教務科の綴のところまでー。後、2年大岡もー教務科綴のところまでー』

 ええ……。

「お前、今日2回目の呼び出しだな」
「昼休みの聞いてたんかい」
「校内放送だから」
「あー……。まあ、そういうわけでした。はい」
「気をつけろよ」
「ありがとう」

 そう言って俺は鑑識科棟を後にし、本日2度目となる教務科訪問を行った。
 綴の部屋の前に行くと、既にマキがいた。

「あ、シュウ君」
「もういたのか」
「元々教務科(ここ)にいたし」
「なるほど」

 短い会話を交わした俺とマキは扉をノックした。

「入れー」
「「失礼します」」

 扉を開けると中には綴と???

「……凛音?」

 何故か凛音がいた。

「早速だけど説明するぞ」

 何処と無くラリってるような口調で綴は言った。

「はい」
「この前のお前らが捕まえてきた奴……あー、えと、なんって言ったっけ?」
「水蜜桃のことですか?」

 マキの言葉に綴は頷いた。

「あー、そうそう。その水蜜桃を取り調べしたら、あいつらの目的に沖田の拉致がはいってたらしくてな」

 ……は? 凛音の拉致? 

「誰が?! 目的は?!」
「誰が……確か『妖刀(クラウ・ソラス)』とか言ってたかな。目的までは水蜜桃も知らないらしいけどな」

 マジか……。『妖刀』が来るのか。凛音を拉致しに。それは厄介だ。
『妖刀』は数々の失踪事件において、度々出現しているのではないかと謳われている者を指したものである。

魔剣(デュランダル)』と呼ばれる奴もいたけど、アイツら共犯だって話も聞いたことあるな。
 つまり、『妖刀』は『魔剣』と同時に襲来する可能性があるわけだ。
 コイツは厄介だな……! 

「で、それを伝えたら、沖田がお前ら2人を護衛につけて欲しいって」
「そうなのか?」

 凛音に問いかけると、無言のままコクリと頷いた。

「と、いうわけだから引き受けてくれるか?」

 なるほど、そう
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