暁 〜小説投稿サイト〜
緋弾のアリア 〜Side Shuya〜
第2章(原作2巻) 堕ちし刃(デュエル・バウト)
第18弾 新たなるスタート(ネクストステージ) その名は『晞(ホープフル)』
[7/12]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
。うん。
 俺はそちらへと歩いて行った。

「お待たせ」
「早かったね。で、結局何だったの?」
「あー、えと、実はだな……俺、二つ名がついたらしいんだよね」
「え、二つフグッ……?!」

 俺は慌ててマキの口を抑えた。何のために小声で言ったのかわかんなくなりそうだよ。

「声がでかいぞ。小声で言った意味が無くなるだろうが」
「あ、ごめん……。でも二つ名貰ったの?」
「ああ。俺はいらないんだがだな」
「でも凄いことだよ。ちなみになんて二つ名?」
「確か???『(ホープフル)』だったかな」

 先程の校長室での会話を思い返しながら言った。
 しかし、俺の頭の中ではしっかりとした校長室での会話を再現できなかった。
 理由は緑松校長にある。
 校長は武偵高の中で最も危険な人物だと言われている。

 何故かと言えば記憶に残らない(・・・・・・・)からである。
 なんでも校長は、容姿や声が全て日本人の平均的特徴を取っているらしく、特徴という特徴が無いため記憶に残らないのだという。
 実際、俺は1年の時も含めてかなりの数会っているが、今まで一度も記憶に残ったことがない。

 だが、そんなことよりももっと恐ろしいことがあの人にはある。
 それは、物理的に見えなくなる(・・・・・・)のである。
 俺も去年一度だけ見たが、周囲に一体化してしまい、探そうとすればするほど見失っていくという恐ろしい物だった。故に教師陣も恐れているとか。
 とか思ってたら目の前のマキが何やら頷いていた。

「何頷いてるんだ?」
「いや、シュウ君らしいと思ってね」

 マキは笑ってそう言った。……いや、どの辺が俺らしいんだよ。

「何処がだよ。寧ろ俺は絶望(ホープレス)の方だぞ?」
「そんなことないよ。あ、シュウ君は何食べるの?」
「そうか……? まあ、そういうことにしておこう。で、何食べるかな……。ちょっと見てくる」
「うん」

 俺は立ち上がると、未だに列のできてるカウンターへと向かった???





 午後、専門科目の時間。今日の俺は鑑識科(レピア)へと来ていた。

「久方ぶりでーす」
「おう、久しぶり」
「樋熊君、久しぶり」

 などと言った感じで、俺に対して返事してくれる。ここの人達優しいよね。……偶にバカになるけど。
 そんな感じのやり取りをしながら、俺はある人物に話しかけた。

「よう、久し振りだな。周一」
「……なんだ、お前か。通りで周りが騒がしいと思った」

 コイツは、千葉周一。鑑識科のAランクで、2年B組に在籍してる奴だ。

「相変わらず冷たいな」
「うっさい……」

 こんな感じで冷たいのだが、本当は優しいんだよ。
 基本的に感情が表に出て
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ