第2章(原作2巻) 堕ちし刃(デュエル・バウト)
第18弾 新たなるスタート(ネクストステージ) その名は『晞(ホープフル)』
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」
「アレは本人の意思が1mmも反映されてないからノーカンだろ」
あ、でもとマキは続けていった。
「雪ちゃんもキンジ君の部屋に住むらしいけど?」
その一言で俺の心は折れた。
……駄目だ、これ以上抵抗することができない。
「わかった……分かりましたよ! もう護衛任務の間中俺の部屋で生活すれば良いだろ!」
ヤケクソになった俺はそう叫んだ。
そんな俺の目の前で、2人は笑顔でハイタッチをしていた。
お前らな……。
「……そういえばマキ、お前どこに住むんだ?」
俺の言葉に『何いってるの?』といった感じで首を傾げたマキが答えた。
「え、シュウ君の部屋だけど」
……んん?
「嘘でしょ?」
「もう荷物運んじゃったよ」
「え、見つかったら即アウトじゃ……」
「だから今日ね、教務科に行って許可貰ったの」
お終いだ……俺にはもう抵抗する術がない……。
項垂れている俺に、凛音が追い討ちをかけるかのように言った。
「明日、私の荷物運ぶからね」
俺のメンタルは音を立てて倒れた。もうやめて!
樋熊のSAN値はとっくにゼロよ!
「……はい」
立ち直れなそうな状況の俺は、頭を押さえたまま返事した。
もう駄目だ、お終いだ……!
「そういうことだから、私は1度寮の部屋に戻ってきた荷物をまとめるわ」
「わかった。じゃあシュウ君、私たちも帰ろっか」
2人は俺のことなど御構い無しだ。泣くよ?
「……先に帰っててくれ……じゃなくてマキ、凛音を女子寮の部屋まで送ってやってくれ」
「うん、わかったけど……シュウ君は?」
「俺は色々と整理がつかなくて気分悪くなってきたから……暫くここで風に当たってく」
「わかった。じゃあ、お先に」
「おう。頼んだぞ」
そう言って2人を見送った俺は、自身の武装を確認した。
「???他の奴らは帰したんだから、そろそろでてきたらどうだ?」
俺は、この場にいるであろう何者かに声をかけた。
「……よく分かりましたね」
「伊達に探偵科のSランクはやってないよ。で、どういうつもりだ佐々木」
俺は振り返った。
予想でわかっていたので、答え合わせといった感じで。
そこに立っていたのは、探偵科の1年、佐々木志乃だ。
確かランクはCだったはず。
「……」
佐々木は無言だった。
「なんか言ったらどうなんだ」
「……さい」
佐々木が何かを呟いたが、聞き取ることができなかった。
「悪い、もう一度言ってくれ」
「私と、闘って下さい。佐々木小次郎の子孫として、宮本武蔵の血縁にあたる貴方に勝負
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