暁 〜小説投稿サイト〜
緋弾のアリア 〜Side Shuya〜
第2章(原作2巻) 堕ちし刃(デュエル・バウト)
第18弾 新たなるスタート(ネクストステージ) その名は『晞(ホープフル)』
[11/12]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

「アレは本人の意思が1mmも反映されてないからノーカンだろ」

 あ、でもとマキは続けていった。

「雪ちゃんもキンジ君の部屋に住むらしいけど?」

 その一言で俺の心は折れた。
 ……駄目だ、これ以上抵抗することができない。

「わかった……分かりましたよ! もう護衛任務の間中俺の部屋で生活すれば良いだろ!」

 ヤケクソになった俺はそう叫んだ。
 そんな俺の目の前で、2人は笑顔でハイタッチをしていた。
 お前らな……。

「……そういえばマキ、お前どこに住むんだ?」

 俺の言葉に『何いってるの?』といった感じで首を傾げたマキが答えた。

「え、シュウ君の部屋だけど」

 ……んん? 

「嘘でしょ?」
「もう荷物運んじゃったよ」
「え、見つかったら即アウトじゃ……」
「だから今日ね、教務科に行って許可貰ったの」

 お終いだ……俺にはもう抵抗する術がない……。
 項垂れている俺に、凛音が追い討ちをかけるかのように言った。

「明日、私の荷物運ぶからね」

 俺のメンタルは音を立てて倒れた。もうやめて! 
 樋熊のSAN値はとっくにゼロよ! 

「……はい」

 立ち直れなそうな状況の俺は、頭を押さえたまま返事した。
 もう駄目だ、お終いだ……! 

「そういうことだから、私は1度寮の部屋に戻ってきた荷物をまとめるわ」
「わかった。じゃあシュウ君、私たちも帰ろっか」

 2人は俺のことなど御構い無しだ。泣くよ? 

「……先に帰っててくれ……じゃなくてマキ、凛音を女子寮の部屋まで送ってやってくれ」
「うん、わかったけど……シュウ君は?」
「俺は色々と整理がつかなくて気分悪くなってきたから……暫くここで風に当たってく」
「わかった。じゃあ、お先に」
「おう。頼んだぞ」

 そう言って2人を見送った俺は、自身の武装を確認した。

「???他の奴らは帰したんだから、そろそろでてきたらどうだ?」

 俺は、この場にいるであろう何者かに声をかけた。

「……よく分かりましたね」
「伊達に探偵科のSランクはやってないよ。で、どういうつもりだ佐々木(・・・)

 俺は振り返った。
 予想でわかっていたので、答え合わせといった感じで。
 そこに立っていたのは、探偵科の1年、佐々木志乃だ。
 確かランクはCだったはず。

「……」

 佐々木は無言だった。

「なんか言ったらどうなんだ」
「……さい」

 佐々木が何かを呟いたが、聞き取ることができなかった。

「悪い、もう一度言ってくれ」
「私と、闘って下さい。佐々木小次郎の子孫(・・・・・・・・・)として、宮本武蔵の血縁(・・・・・・・)にあたる貴方に勝負
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ