第8話 初陣そして遭遇
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距離は瞬く間に無くなっていき、衝撃と共にその船体を浜辺に乗り上げさせた。
「さて、いくわよ!」
「ああ!」
「ハイ」
と言うわけで乗り込んだ俺たちだったけどついた瞬間ゾンビもどきが寄ってきてちぃさんが刀振り回すわ、レオ神父が掃射しまくるわで命からがら離れたわけだが…食屍鬼達よりもあの2人に殺されそうになったほうが多い気がするのは気のせいだろうか。
「生で見ると気持ち悪いのもいるなあ」
後方で剣戟と銃撃の音を捕らえつつ移動しているといつの間にか居住地区にまで来ていたようで行く手に大量の食屍鬼が立ちふさがった。食屍鬼達への第一印象だが、個体によって損壊度が違う。肌が抉れてグロテスクになっているのもいれば、そう変わらないのもいる。正直やりにくいが、やるしかないな。
「いきなりかよっ!」
待ってくれそうにもないのは分かっていたので俺に近づいて来た一体をまずは黒鍵の抜き打ちで仕留め、そのまま前進して黒鍵を回収し周囲にいた数体を切り裂いて胴体と頭部を分断し、確実に仕留める。それを皮切りに食屍鬼達が俺に襲い掛かり始める。
「セイッ!」
後ろに迫ってきていた食屍鬼を回し蹴りで粉砕し、
「タァ!」
そのまま振り向きざまにもう一体に一撃をいれ、
「フンッ!」
遠くにいるソレらに手に持った剣を投擲し眉間に当てる。が、
「全然数が減らん…これ素人にやらせる数じゃないだろ」
自分の周りを見渡すといつの間にか視界の中には食屍鬼しかいなくなっていた。360°全て埋め尽くされている。所謂囲まれたという奴だ。
「ゲームやってて一度やってみたいとは思ったけど、実際やってると気分悪くなるな。なら能力も使うか」
幻術を用いて、同士討ちを狙うが…
「…効いてねぇ」
そもそも思い返せば幻術とは理性がなければあまり効果をなさないものであり、食屍鬼のような意識を完全に失ってるような奴には意味を成さないのは当たり前だった。
「まともに戦うしかないか」
先程と何も変わらぬ現状にため息を一つつくと自身の懐から追加で剣の柄を取り出す。
「起動」
柄に自身の力、魔力を流し込んで刀身を発生させる。友人から試供品としていただいたもので不安がないとは言わないがないよりははるかにマシだ。なにせ…
「ゾンビもどきを素手で倒すの気分が悪いからなぁ」
と、自分を取り囲んでいる食屍鬼見回して再びため息をつく。ふと、頭の中で今日一日のことを思い起こす…数時間前までは自分は間違いなく入学式にいた。でもって教室で友人が喧嘩→逃走→帰宅→ちぃさんに『今から出かけるから』と|黒服を渡され→臨海公園に止めてあった船にちぃさんの変人コミュの棺桶かついだ神父さん
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