第百二十九話 博多から福岡へその八
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「使う」
「そういうことだね」
「そしてだ」
英雄はさらに言った。
「鉄砲はな」
「堀が広くてね」
「届きそうにないが」
それでもとだ、英雄は言うのだった。
「使える時はな」
「使うね」
「白の中では使える」
そこではというのだ。
「敵兵にもな、櫓にもな」
「撃ってだね」
「迎撃する、ではな」
「ここはね」
「鉄砲も使ってだ」
そのうえでというのだ。
「城を攻めていく」
「そうしていくね」
「この城も俺達のものだ」
絶対にそうなるという言葉だった。
「攻めていく」
「わかったよ」
桜子も応えそうしてだった。
英雄は彼女達も兵達も動かして城の主要な門を砲撃で壊してから城内に入り上から敵の動きを見てだった。
伏兵の位置も数も把握しつつ戦っていった、伏兵も潜んでいる場所がわかればどうということはなかった。
それで英雄は二の丸の正門を砲撃で壊した時に言った。
「あらかじめ敵の場所がわかっていれば」
「それで、ですね」
「意味がなくなる」
「伏兵、奇襲全体がですね」
「事前に読まれていればな」
その時はとだ、英雄は兵達を二の丸に入れさせつつ謙二に話した。
「何ということはない」
「その通りですね」
「むしろだ」
英雄はさらに話した。
「奇襲は返り討ちに遭うとな」
「仕掛けた方がですね」
「大きなダメージを受ける」
「その通りですね」
「その受ける傷は倍返しだ」
そこまでのものになるというのだ。
「それだけにだ」
「見破られ返り討ちに遭った時は」
「痛い、敵に強い一撃を与えられず」
「それとは逆に」
「こちらが一撃を受けてだ」
逆にそうなってというのだ。
「傷はかなりのものになる」
「だからこそ」
「そうだ、だからな」
「奇襲はですね」
「警戒を厳重にしてだ」
「そのうえで」
「慎重に進み」
そうしたこともしてというのだ。
「一つ一つ的確に破っていく」
「そうしていきますね」
「城攻めの時もな、むしろ」
「城攻めならば」
「余計にだ、日本の城は迷路だ」
敵が迷う様にしているのだ、その為に日本の城はその中が迷路の様なものになってしまっているのだ。
「奇襲を仕掛けるにはもってこいだ」
「だからこそ」
「警戒しつつ慎重にだ」
「進んでいくべきですね」
「空から空船も使っている」
このこともだ、英雄は話した。
「だからな」
「この度も」
「慎重に行く」
「それでは」
「そしてだ」
英雄はさらに話した。
「二の丸もな」
「今からですね」
「攻めていく」
こう謙二に話した。
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