暁 〜小説投稿サイト〜
緋弾のアリア 〜Side Shuya〜
第1.5章(AA1巻) 切られし火蓋(リマインド)
第17弾 覚醒(バーサーキング)
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然笑い始めた。

「何がおかしいんだ?」

 俺は若干睨みながら問いただそうとした。
すると、水蜜桃は座席についていたボタンを押した。
 同時に凄まじい振動が起き俺は地面へと落とされた。

「……イッ! なんなんだ?!」

 俺が再びコクピットへと視線を向けるとコクピットが飛び立とうとしたいた(・・・・・・・・・・)

「残念だったな! この機体には脱出機能がついてるんだよ!」

 ……マズイ、ここでこいつを逃したらもう捕まえる術がない! 
 俺は考えを巡らせた。
だが、なんの案も出てこなかった。
そうこうしている間にコクピットは浮かび上がり始めた。

そして、コクピットがいよいよ飛び立とうとした。
 それを見ていた俺がもうダメだと諦めかけた瞬間、凄まじい程の銃声が響き、コクピットに搭載されていたエンジンが爆発した。

 俺は、あまりの事に唖然としていた。
そして、数瞬の後に俺は振り返った。
 そこには全身に包帯やガーゼを巻いた格好でM60を両手で構えた状態で立つマキの姿があった。

「言ったでしょ、蜂の巣にするって」

 マキは、そう俺に微笑んだ。
 俺はそれに対して軽く微笑み返すとコクピットの中を覗き込んだ。
 そこには伸びた状態の水蜜桃がいた。
俺はその手足に手錠をする。
それを終えると目を覚ましたらしい水蜜桃がこちらをみていた。

「俺はお前を殺したいほどに憎んでいる。だが、殺さない。生きて、生きて罪でも償ってな」

 俺はそういうとコクピットから出た。そこへアリア達が駆け寄ってきた。

「シュウヤ、大丈夫?」

 俺は口元の血を袖で拭った後答えた。

「ああ、無事だよ。それから、みんなのおかげで奴を逮捕することができた。ありがとう」

 俺は凛音、歳那、アリア、そしてインカム越しにレキにお礼を言った。

「悪いけど、あいつのこと連行しておいてくれない?」

 全員は頷いてくれた。後のことを任せた俺は、マキの元へと歩み寄った。

「……シュウ君、酷い怪我だね。大丈夫?」

 マキは自身の怪我の状態などそっちのけで俺の心配をしてきた。

「ああ、大丈夫だよ。そういうマキも……」

 俺はこの先の言葉が続かなかった。
正確には、何を言えば良いのかわからなかった。
 戸惑っている俺にマキはそっと抱きついてきた。

「……良かった無事で……シュウ君が……いなくなってたら……私……」

 泣きながらマキは弱々しく言った。

「ごめん、本当に……本当にごめん……俺の為にこんなになった挙句に……心配までかけて」

 俺は自然とマキを抱き返していた。
同時に、自身の思考とは関係なく言葉が出てしまっていた。

「こんな奴が……相
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